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最近ボスとか書いてなくてすみません。最近はずっと創作&人外のターンです。
私の中で版権を書きたい時と創作を書きたい時の周期がはっきりしてて、版権と創作を両立できません。
たぶん来月になればまた版権のターンになると思いますが・・・。
それまでは先月まで書き溜めてたものを。

久しぶりにボス猫話です。
ブチャラティはいい男。今回はそんな感じの話です。ブチャ+ディア表記にすればいいのかブチャ×ディア表記にすればいいのか非常に悩みます。

 

 

 ディアボロが本当は人間だと説明し、それでもチームメンバー達の好意でしばらくは彼を家に置いてもいいということになった。それどころか、彼を猫の姿に変えているスタンド使いを探すのを手伝ってくれるという。なんだかんだでチームメンバー達はディアボロを気に入ったようだ。もしくはただたんに猫の姿にほだされただけかもしれない。自分の横で歩くたびにその振動で尻尾を揺らしている猫を見ながらリゾットはそう思った。先ほどまで鉄分不足でぐったりとしていたが、今はずいぶんと調子が良さそうだ。
「なんだ?」
 視線に気が付いたディアボロは相手を見上げる。相変わらずその可愛らしい姿に低い男の声は不釣合いだったが、そろそろ慣れつつあった。
「いや・・・ただ昨日の今日でちゃんと自分の足で歩いているボスに感動してな」
 適当に当たり障りのない言葉を返したが半分は本心だ。昨日は動物のように歩くのが嫌だといってリゾットに抱かれて移動していたというのに、今は普通に四速歩行をしている。普通の猫よりも大きく、中型犬ほどのサイズ(といっても猫らしく犬よりはほっそりとした体をしているが)の彼を抱いて歩くというのはなかなか重労働だったため、ずっとこうして自分の足で歩いていてくれればリゾットとしては大変助かる。
 リゾットの言葉に、ディアボロは少し顔をしかめたが、やがて諦めたように息を吐く。彼の感情に合わせて尻尾が動くのが面白い。
「自分の足で歩かないのならついてくるなと言ったのはお前の方だろう。人のことを散々重い重いと言って、失礼だ」
「実際、体が大きい分、重いんだからしょうがないだろう」
 確かにそう言ったのはリゾットだ。しかしそんなに嫌なのなら家で留守番していればよかったものを、と思う。だが結局はなにも言わない。自分の足で歩くよりも、家にいてリゾットのいない間にチームメンバー達に遊ばれる方がもっと嫌だからこうやってついてきたのだと知っているから。
 ディアボロが人間だったのだとみなに説明した後、プロシュートの作った朝食をとったリゾット達はまたいつディアボロが人間の姿に戻ってもいいように、彼の服を求めて街に買出しに来ていた。買い物をしている最中にまた人間の姿になってしまったらという心配もあったが、きっと本人が気にしていないようなのでいいのだろう。誰かに裸体を見られて恥らうような歳でも性格でもないだろうし。ただもし本当に人間の姿になってしまったら、目立ちたくはないのでディアボロと距離を置かせてもらうが。
「しばらくの間、ここで待っていろ。勝手にどこかへ行くなよ」
「子供じゃあるまいし行くか。早く買って来い」
 服屋の前で言い聞かせるようにして言うリゾットに、ディアボロは鬱陶しげに返すと尻尾で早く行けと示す。それに促されるようにしてリゾットは店へ入っていった。本当ならディアボロも一緒に行って服を選べばいいのだろうが、流石に猫が店に入るわけにも行かない。
 自分の服の趣味をリゾットが理解してくれていると願いつつ、ディアボロは店の出入り口の端の方で伏せの体勢をとると前足の上に顎を乗せて目を閉じる。しかしそれでも道行く人々の好奇心を孕んだ視線を感じた。奇抜な色の毛と猫にしては大きな体のせいで先ほどからずっと悪目立ちしてしまっている。人前で目立つことを嫌うディアボロにとって、その視線はあまり気持ちの良いものではなかった。たまに体を撫でようと寄ってくる人間を威嚇して追い払いながら、ただひたすらにリゾットが戻ってくるのを待つ。
「うっわ、ブチャラティ見てみろよ。でっけぇ猫がいるぜ」
「そうだな。それにずいぶんと珍しい毛色をしている」
 こちらに近づいてくる二つの足音を聞いて、ディアボロはまたか、とため息を吐きそうになるのをこらえながら顔を上げた。近づいてくる人間を追い払おうと思ったが、相手らの顔を見て固まる。相手はブチャラティとナランチャだった。なんて間の悪い時に出会うんだと舌打ちしたくなる。
「首輪してないけど野良か?そのわりには毛並みがいいみてぇだけど」
「この店の前にいるんだ、飼い主でも待っているんじゃないのか」
 誰が野良だ。誰が飼い主だ。ディアボロはそう思ったが、口には出さない、出せない。ただどうやって彼らを追い払おうかと考える。普通に威嚇しただけでは相手は引いてくれないだろう。
 ナランチャがディアボロの前にしゃがみこむ。そして手を伸ばすとディアボロの両前足の脇の下に手を添えた。そのまま手を上げると、前足を前に突き出した格好でディアボロの体が持ち上がる。なんていうか、長い。
「おぉー、胴体なげー」
 感動したようにナランチャが言う。彼が腕を揺らすと、持ち上げられているディアボロの胴体も左右に揺れた。それを見てナランチャがおかしそうに笑う。
 この下っ端が…!
 玩具にされ、ディアボロは内心で叫ぶ。普段は隠れている爪を無意識に出した。しかしあとは力を込めてナランチャの肌を引っ掻くというところになって、横から伸びてきた手に抱かれ、そのままその腕の中にすっぽりとおさまってしまう。見上げれば、すぐ近くにブチャラティの顔があった。
「駄目だろう、生き物をそんなふうに扱ったら」
 たしなめるようにナランチャに言ってから、ブチャラティは瞳を覗き込むようにしてディアボロを見る。あまりにも真直ぐな瞳なので、なぜだか後ろめたくなってディアボロは視線を逸らしてしまった。相手のそんな反応にブチャラティは意に介したふうはなく、器用にディアボロを腕に抱いたまま指先で彼の額を撫でる。それが気持ちよくて、ディアボロはすっと目を細めると無意識にごろごろと喉を鳴らした。
「ブチャラティ、俺も俺も!」
 その様子を見ていたナランチャは、立ち上がると腕を伸ばして抱かせてくれとねだる。だが相手の手が体に触れそうになったとたん、ディアボロは目を開くと腕を振るった。鋭い爪がナランチャの皮膚に食い込み、痕を残す。彼の手の甲からだらりと血が流れた。その瞬間、先ほどまで年齢よりも幼く見える表情を見せていたナランチャは、キッと目じりをつり上げてディアボロを睨んだ。
「この・・・糞猫がッ!」
 彼の叫び声と共に、ナランチャの背後からエアロスミスが発現した。ミサイルの標準をブチャラティに抱かれたままのディアボロに合わせる。まさかあれだけでスタンドを出されるとは思っていなかったので、ディアボロは驚いて目を見開いた。だが彼がスタンドが見えているということに、二人とも気が付かなかったらしく、ブチャラティがナランチャを制そうと口を開きかける。しかしその前にナランチャの背後に誰かが立った。
「なにをしている」
 あまり抑揚のない声がして、ナランチャは反射的にそちらを振り返った。ブチャラティとディアボロもそちらに目を向ける。そこには買い物が終わったのか、片手に紙袋を持ったリゾットがいた。助かった、とディアボロは心の底から安堵する。
 リゾットはエアロスミスは見えていたが、自分がスタンド使いだと相手にばれるとめんどくさそうだったので、見えない振りをした。
「騒がしくして悪かったな。連れが猫に引っ掻かれたといって腹を立てていただけだ」
 言いながらブチャラティはナランチャにすぐにスタンドを消せと視線を送る。それに気が付いたナランチャは、すぐにエアロスミスを解除した。
「この猫の飼い主か?」
「飼い主・・・といえば、今のところはそうかもしれないな。普段は野良みたいなものだが」
「そうか」
 リゾットの言葉に反論したかったが、ディアボロはそれをぐっとこらえる。とりあえず今は、早いところブチャラティとナランチャのいないところに行きたかった。
 ディアボロの願いが通じたのか、ブチャラティの腕の中から体が地面に下ろされる。すぐにリゾットの傍に寄ると、今度は彼に抱き上げられてしまった。重いといって抱くのを嫌がっていたリゾットだけに、そうされるとは思っていなかったためディアボロは驚いて相手を見る。しかし彼はいつものように涼しい顔をしていた。
「勝手に抱き上げたりして悪かった。可愛い猫だったんでつい、な」
 帰るぞ、とブチャラティがナランチャに言う。この頃にはナランチャの手の甲からも血は止まっていて、彼自身も落ち着きを取り戻したようだった。
 ブチャラティはディアボロに向かって小さく手を振ってから背を向けて歩き出す。ナランチャもそれに続いた。だんだんと小さくなっていく背中を見ながら、ディアボロは大きなため息を吐く。どうして服を買いにきただけなのにこんなに疲れなくてはいけないのか。これならまだ家に残っていた方が楽だったかもしれない。
「さっきの二人、スタンド使いのようだがパッショーネの人間か?」
「あぁ。あいつらのチームはお前のチームと一緒で全員スタンド使いだ」
 言ってから、ディアボロはリゾットを睨む。
「それよりもなぜ早く戻ってこなかった。私があのガキに玩具にされるのを見ていただろう」
 気が付いていたのか、とリゾットはやたらと鋭い猫を見ながら思う。
「ボスが楽しそうだったから、邪魔するのは悪いと思ってな」
「楽しそう?貴様の目は節穴か?」
「腕に抱かれて頭を撫でられて、ずいぶんと気持ち良さそうだったじゃないか」
 その言葉の中にどこか棘があって、ディアボロは目を丸くする。リゾット自身もそれに気が付いて、自分を落ち着かせるように息を吐いた。ディアボロが悪いわけじゃない。これはただの八つ当たりだ。ただ、自分以外に抱かれて大人しくしている彼が気に入らなかっただけ。
「怒ってるのか?」
「・・・怒ってない」
 今はもう怒ってないのは本当だ。だが呆れている。たったあれだけのことで心を乱した自分に。
「ボスの服も買ったし、帰るか」
「・・・あぁ」
 リゾットがなぜ急に機嫌が悪くなったのかがわからないまま、ディアボロはうなづく。
 紙袋を腕に掛け、ディアボロを抱いたままリゾットはブチャラティ達が行った方とは別の方向に歩き出す。一定のリズムで揺られながら、ディアボロはリゾットを見上げた。
「重くはないか?」
「重い」
 即答で返されるが、それでも体を地面に下ろされる気配がない。いったいなんなんだと思いながら、ディアボロはリゾットの腕に抱かれたまま暗殺チームのメンバーが集まる家に帰った。

 

END

 

 

敢えて言おう、ブチャディアもありであると。
しかしどう絡ませていいのかわからないので結局書けません。
私の中でブチャとリゾットはボケもツッコミも、受けも攻めも出来る優秀な子です。流石リーダー。
ちなみにうちのリゾットはツンデレじゃないです。目指しているものは素直クールです。素直クールが大好きです。

ジョルノも出すはずだったけど、あんまり話に絡んでこなかったので保留。
いつか出せるといいです。

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シノハ
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女性
自己紹介:
1月14日生まれの新潟県民。

ジョジョラーでケモナーでおっさん&おじいちゃんスキーでSHK国民。
最近はfkmt作品に手を出してます。
乙一作品と三原ミツカズ作品と藤田和日郎作品も好き。
節操なしの浮気性です。
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