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あと、いまだにジョニィの口調がわかりません。
人間が私に乗らなくなってどのくらい経っただとか、駄馬と呼ばれるようになってどれくらい経っただとか、売り渡されているうちに何度飼い主が代わっただとか、もうそんなことを考えるのはやめてしまった。考えてもしょうがないのだ。レースに出たくても、私に乗ってくれる人間はいない。年老いた私にはおそらくもう誰も乗ろうとはしないのだろう。そう思ってなにもかもを諦めていた時に出会ったのが、私の最後のマスターとなった少年だった。
SBRレース前日に私を買った彼は、どうやら足が萎えているようで私に乗れる様子もなかった。周りの人間が言っていたが、どうやら昔は名の知れたジョッキーだったらしい。それを聞いて、彼も私と同じなのだと思った。昔の栄光をいつまでも忘れることができないでいる。また昔と同じ舞台に立ちたがっている。
「ねぇ、無理、でしょう?昔のように、馬を操るなんて。それどころか、私に乗れもしないじゃない」
傷だらけになって地面に倒れている彼を見る。もう何時間も、彼は私に乗ろうと苦心していた。人間に馬の言葉が通じないというのはわかってる。それでもこんなにボロボロになっても私にすがり付いてくる彼を見ていられなかった。自分のように早く諦めてくれればいいと思う。できもしないことをしようとして、そのたびに昔を思い出して、そんなことで私も彼も傷付く必要はない。
「――――」
ふと、先ほどから彼が小さくなにかを呟いているのに気が付いた。それはほとんど吐息のような微かな声で、馬の耳でさえ拾えないような小さなものだった。声を聞き取ろうと首をかがめて彼の口元に顔を近づける。そこまでして、ようやく彼の声が聞こえた。どうやら同じことを何度も繰り返しているようだった。
「回転に、希望が・・・」
希望、なんて、まるで初めて耳にしたような言葉に聞こえた。そんな言葉、いったい彼のどこから生まれてくるのだろう。しかし確かに、彼の声は弱々しいものだったが、確信と希望が溢れていた。
私は彼を勘違いしていたのかもしれない。彼は過去の栄光を求めていたわけではないのだ。それすらも超越するような希望を求め、そして追っている。足の萎えた彼に、追いつけるだろうか。きっと彼の進む道は、一人で進むにはとても険しいだろう。
あぁでも、そうだった。彼の足は萎えていても、私の足がある。私が彼の足となれば、希望はつかめるかもしれない。私はもう一度、走れるかもしれない。彼がずっと先にある希望を見据えるのならば、私は彼の傍で彼を自分の希望にしながら走ろう。私は諦めていた最後の希望を、彼に託すことにしよう。
しかしまずそのためには、彼が私に乗れなければいけない。もうそろそろレースの始まる時刻のはずだ。どうするのかと私はマスターを見る。すると彼は私の腹の横に垂れ下がっている鐙に自らの手を通した。血だらけになりながらも揺らぐことのない意思の秘められている眼でこちらを見上げる。
「スタート地点まで行ってくれ」
それは引きずっていけ、ということなのだろうか。ただでさえ傷だらけだというのに。
「頼む、時間がないんだ」
私がためらっていると、マスターはそう言った。仕方なく、私は彼の言うとおりに動き出す。スタート地点は詳しく走らないが、馬が多く集まっているその場所がそうなのだろう。
ずるずると引きずられているマスターはとても軽い。本当に、大丈夫なのだろうか。マスターの体を心配しながら私はビーチに出る。当然だが、周りは若い馬ばかりだった。おそらく自分がこのレースの最年長の馬なのだろうなと思っていると、隣にいた馬に声をかけられる。
「おい、ずいぶんと年寄りな馬だな。ちゃんと走れんのか?」
見れば、ゼッケンBの636の鬣を綺麗にまとめた雄の馬だった。好奇心を孕んだ瞳でこちらを見ている。
「いや、それ以前に飼い主が乗ってねぇじゃねぇか。それともそのまま引きずって走るつもりか?」
マスターのことを言われ、思わずその馬を睨みつけた。
「うるさい、よ。坊やに心配されるほど、私は耄碌していない」
「坊やぁ!?」
なにやらぎゃいぎゃいと喚いているが、私はそれを無視してマスターを見た。引きずられている時にできたのか、また新しい傷を見つけた。なんだか申し訳ない気持ちになって、首をかがめて彼の頬をなめる。
もう時間がない。レースはすぐに始まってしまう。先ほどの馬が言ったとおり、マスターを引きずりながら走るわけにもいかない。私達の希望は、どうなってしまうのだろう。
先ほどの馬の飼い主とマスターがなにやら言葉を交わしている。それが終わるやいなや、マスターが私に手を伸ばしてきた。私は彼の目を見る。
「もう一度、オレの顔をなめてくれ・・・オレの馬」
オレの馬。そう言われてハッとする。どれくらいぶりだろうか。人間からそんなふうに言われるのは。今まで何度も売られて、忘れていた言葉だった。改めて実感する。私の今のマスターは、この少年なのだと。 言われたとおり、私はもう一度彼の顔をなめようとする。するとマスターは私の耳の裏辺りに腕を乗せた。何事かと思って顔を上げると、マスターの体が宙に浮かぶ。そのまま彼は一回転し、私の背中の鞍の上に乗った。いきなりだったのと、久しぶりに人間を背中に乗せたのとで驚いたが、慌ててぐっと足に力を込める。その瞬間、レースの開始を告げる花火が上がり、私は反射的に走り出した。マスターが私に乗れたことに驚いていたが、おそらく彼自身も驚いているだろう。その雰囲気がこちらによく伝わってくる。しかしそれも最初だけで、すぐに私達はレースに集中しだした。
一緒に走ってみれば、なるほど確かにマスターは腕の良いジョッキーなのだということがよくわかった。どこで力を抑えればいいのか、逆にどこで力を出せはいいのかを熟知している。きちんとした場所でその時ベストな指示を出してくれれば、私もずいぶんと走りやすい。私達は昨日初めて出会ったとは思えないほど、息の合った走りをした。
蹄が地面を蹴る音。様々な馬達の荒い呼吸。滴る汗と湧き上がる闘争心。そしてマスターの心地よい重さ。全身の筋肉が歓喜しているのがわかる。もう何年も、忘れていた感情だ。
「やっぱり、走るのは、楽しいね」
思わず言葉がもれる。どのくらいこの楽しさを忘れていただろうか。今思えば、どうして昨日までの自分がこの楽しさを諦められていたのか不思議でしょうがない。やはり私の希望はマスターなのだ。そしてそれと同時に、私はマスターの希望のために走る。
「よくぞここまで走って来た、初老の馬よ」
レースの終盤になって、マスターが私の頬を撫でながら語りかけてくる。私はそれに耳を傾けた。
「そろそろたまげさせてやろうぜ。ジャイロ・ツェペリを!」
「えぇ、マスター」
一気にラストスパートをかける。後ろから来ている額に星型の毛を持つ馬も気にならない。私はただただ、子供のように走ることに夢中になった。
結果から言えば、私達はこの1thレースで5位だった。もちろん、これは私の満足する順位ではない。ほんの少しの差で、いくらでもこの順位をくつがえせたはずだった。この悔しさもまた久しぶりで、私はこんなふうに思うのも懐かしいな、と思ってしまった。
荒くなった呼吸を落ち着かせながらそんなことを考えていると、私に乗ったままのマスターが先ほどのように頬を撫でてくる。
「今回の順位はあまり気にするな。オレ達にはまだ次がある、まだ希望はあるんだ」
私をいたわるような声色でマスターは言った。
「よく頑張った、礼を言うよ。ええと、名前なんていったっけ・・・そう、スロー・ダンサーだ」
背中から体を乗り出して、マスターは私の目を見る。
「ありがとう、スローダンサー。オレにまた走れるのだという希望を与えてくれて。そしてこれからもよろしく頼む」
その言葉を聞いて、私は泣きそうになった。私に希望を与えてくれたのはマスターの方だ。私を選んでくれてありがとう。もう一度、走る喜びを与えてくれてありがとう。そうマスターに伝えたいが、人間は馬の言葉がわからない。でも少しでも、私の気持ちがマスターに伝わってくれれば嬉しい。
あれからマスターとジャイロという青年はこれから先のレースにコンビを組んで臨むという主旨の話をしていた。つまりレース前に私に声をかけてきたあの馬と一緒に走るというわけだ。
マスターに手綱を引かれながら、私はあの馬と再会する。すると、彼は不思議そうな瞳をこちらに向けた。
「なんだ、お前泣いてんのか?」
「・・・泣いてない、よ。それよりも、明日から一緒に、走るみたい、だから、これからよろしくね」
私が言うと、彼はますます不思議そうな顔をする。
「お前本当にレース前に会ったあのオジンか?」
「そうだけど、どうして?」
彼は首をかしげて考えるような仕草を見せた。
「いや、なんか・・・ずいぶんと雰囲気違うな、と思ってよ」
そうなんだろうか、自分では気が付かないが。でも確かに、考え方も変われば雰囲気も変わるだろう。そしてなにより、一度諦めていたものがまた手に入ったのだから。
「まぁ、こんなことを言っても、坊やには、まだわからない、よね」
「あ、クソッ。やっぱりお前だ。坊やって言うんじゃねぇよ、このオジン!」
彼の言葉を適当に聞き流す。私の心は、もうすでに明日の2thレースのことでいっぱいだった。マスターと私なら、どんな希望でもつかめるような気がした。
END
こうしてスロー・ダンサーは永遠のデレ期へ。
初期ジョニィというか、ジャイロと組みはじめるまではジョニィの一人称って俺なんですよね。
なんで僕になったんだ。
近オリがなんかすごいことになっているそうですね。
ついに私も近オリを買う時がきたのか・・・。でも4ページのためだけに買うのもなぁ、としり込み中。立ち読みできるかな?
いつかコミックの方に載るんでしょうか。
クランプ絵(特に最近の)は苦手なんですが、そんな私でも見れるレベルでしょうか。
細長い体と腐女子臭が苦手です。ちょびっつとかCCさくらとかレイアースは大丈夫。
今回は鷲巣様がでるから大丈夫だよね、きっと。
でもそれ以前に近オリがこんな田舎に売っているのかが一番の問題っ・・・!
一冊ぐらいは置いてるよね、うん、きっと置いてる・・・。
ワシズはちゃんとコミック化をするんでしょうか。
しなかったらもう泣くしかない。ネタバレを見つつ楽しみにしてるんだ、ワシズのコミック化を。
とりあえずもうそろそろ市川スピンオフをやってもいいころだと思うよ。
アカギの時の空白の6年間をやってもいいけど、それだと間違いなくアカギがメインになっちゃうのでやっぱり過去話で。
盲目になる前~なったあとの辺りを。あとは黒崎との出会いとか。
ほら、やることたくさん!
fkmt先生なら・・・fkmt先生ならなんとかしてくれるっ・・・!
つーか普通にクランプって凄いですよね。ヒロヒコ先生に食事とかお呼ばれしてるし(ヒロヒコ先生はいろんな人を招待してるけど)
腐女子を極めるとここまで・・・。
続きは拍手お返事です。
アカギ11巻の鷲巣様の「死んじゃうツモっ!」の辺りが大好きです。いい歳して死んじゃうって、口調が可愛らしすぎだろ。
しかも連呼してるのが可愛い。死んじゃう死んじゃう!はぁはぁ。
思ってるだけじゃなくて、実際口で言ってたらもっと可愛いと思います。電波っぷりが。
狂人っ狂人っ、の辺りも好き。お前が言うなwww
鷲巣戦は全体的にアカギと鷲巣様の温度差が素晴らしすぎると思います。11巻後半の鷲巣様のハイテンションっぷりはウザ可愛い。ウザ可愛い(重要なので強調)
アカギに反応を示してもらいたくて必死にアピール(?)する鷲巣様。でも徹底的に冷静なアカギ。それでキー!ってなる鷲巣様。きゅん。
鷲巣様って目が可愛いですよね。あの大きい目が。絶対一度か二度はアカギに眼球を舐められてるよね。それでまたキー!ってなってるよね。
正直白服達が羨ましいんだぜ。あんな人に仕えられて。私も鷲巣様に仕えたい。杖でバシバシやられt(ry)
鷲巣様受けとか市川先生受けもいいけど、安岡さん受けもいいと思うんですよ。13と19、どちらもお世話になってるし。裏の世界に精通してるとか設定的にも美味しいじゃないですか。
かと思ってざわざわサーチを見たらアカギ×安岡のカテゴリがない。なん・・・だと・・・。
かろうじて幸雄×安岡はあるけど、私はアカ安が見たいんです><
アカ南は基本。南郷さんはアカギのお母さんなんです。アニメのムッチムチ具合が素敵すぎる。
アカギのアニメをみました。
なんだ、あの市川先生のもふもふヘアーは・・・!はぁはぁ。個人的にすごくツボです。キツネさんみたい(私の中でもふもふ=キツネ)
もふもふしたいよ、もふもふ。
市川先生の喋り方がすごく好きです。なんかエロい。妙にエロい。そして相変わらず上目遣いも。
最後、市川先生の体を支えてる黒服がすごく羨ましいんだぜ。白服も黒服も羨ましくて困る。
あとなんか石川さんと黒崎さんが妙に可愛かったです。もうみんなでアカギに可愛がってもらえよ。
アニメの鷲巣様はすごいですね、可愛さ的な意味で。流石アカギ一の萌えキャラ。声優がすごい、なんというはまりっぷり。
死んじゃうツモ~☆とかやめて!可愛すぎるからっ!イーピンイーピン連呼するのもやめて!イーピンなんて語感的にすごく可愛いのにあなたがいうともっと可愛くなるからっ!
押し寄せてくる云々のあたりはどう見ても危ないお薬をやっている人にしか見えません。電波いいよ電波!電波キャラ大好きです。
25話後半以降のアカギが目に見えてご機嫌ですね。1話の中で一度も喋らないことがあるのにあんなに饒舌だなんて。しかも口調が嬉しそうとか。お前どれだけ鷲巣様が大好きなんだよ。ドSいいよ、ドS。
しかし鷲巣様はあんなにころころ表情を変えてていいんでしょうか。麻雀って表情とかで考えを読まれたりしないの?戦略云々の前にアカギは鷲巣様の表情で読んでたんじゃないかと思う。
とりあえず地元の本屋は急いでアカギを置いてください。なんで置いてないんだ・・・!
天と黒沢と銀金も置いてもらえると嬉しいです。
続きは拍手お返事。サイレントの方もありがとうござます!
会話分主体。
ポケモンということ以外はほとんどオリジナル(映画とか知らないよ)
セレビィはエンテイを調教済み。
友情出演でミュウミュツ。
今は反省している。
そんな感じですが、よろしいですか?
マイ設定のおさらい。セレビィは10代半ばの女の子。ドS。ミュウとは悪友。女王様。エンテイ大好き、むしろ愛してる。それゆえに痛めつけたい。自分が酷いことをしているとわかった上で酷いことをしている。
エンテイは40代後半ぐらい。きっといい体。なので体は丈夫。セレビィにいろいろ酷いことをされるけど、愛情の裏返しだとわかっているから甘やかしちゃう。
基本原型です。年齢は精神年齢ってことで。
純粋にポケモンが好きな方は読まないほうがいいです。では冗談の通じる方はどうぞ。
人間が踏み込めないほどの草木が生い茂る森の中。そのもっとも深い場所に、二匹のポケモンがいた。一匹は炎を操るエンテイ。もう一匹は、そのエンテイの頭の上に乗っている、草木に生命を与えるセレビィ。この生命力溢れる森は、セレビィがいるからに他ならない。
「セレビィ」
エンテイが頭上にいるセレビィの名を呼んだ。どこかおずおずと言った感じの呼び方に、セレビィはふわりと浮かぶと真正面から相手を見る。
「なぁに、エンテイ。私に願い事?」
彼の意図を察したセレビィはそう尋ねた。エンテイは滅多にセレビィに自分の願いは言わない。いつもいつも、セレビィの願い、もとい我ままに付き合ってくれている。だからこういうのは珍しい。いったい何事かと、彼の話を聞く気になったセレビィは言葉を促すように、なに、ともう一度尋ねた。
「少しばかり、一人になれる時間が欲しい」
だがその発言は予想外だったため、セレビィはすっと目を細める。彼女を怒らせたと思って、エンテイはわずかに体を強張らせた。
「私から離れるの?」
「いや、そういうわけじゃない・・・。ただ、このままだとセレビィが危ないから」
「どういうこと?」
自分の中で熱がたぎっていると、エンテイは言った。溢れるほどの熱量が体の中に溜まって苦しいと。今まではなんとか抑えていたが、そろそろ限界らしい。だから、一度自分の中にある熱を解放させたい。しかしこの森でそんなことをしてしまえば、大惨事は免れない。そんためにも一人で火山付近に行きたいのだという。
エンテイの説明を聞いて、セレビィはなるほど、と思った。ようは欲求不満なわけだ。そういえば最近やたら彼の元から高い体温が更に上がったように感じていたし、どこか辛そうにしていた。確かにこのまま放っておけば、この森は炎に覆われ塵も残らないだろう。エンテイとは離れたくはないが、この森を消されるのは困る。セレビィの能力ならまたすぐに元の状態に戻せるだろうが、そうなると人間が目をつけるだろう。一瞬にして森が焼かれ、そしてその森が一晩で回復するのだから。人間が調査に来ないはずがない。できることなら、目立ちたくはなかった。
「しょうがないわねぇ」
渋々、という感じでセレビィは呟いた。
「一週間よ」
エンテイの頬に手を添えながら、セレビィは言い聞かせるように言った。
「一週間、あなたに時間をあげるから、その間になんとかしなさい。一日でも私に元に戻ってくるのが遅れたら・・・わかってるわね?」
「ありがとう、感謝する」
言いながらエンテイがセレビィの頬にキスをする。セレビィも自分が手を添えていた場所にキスをした。
「いってらっしゃい」
「あぁ」
言うが早いか、エンテイはたくましい四肢を動かして駆け出す。一瞬にして、その姿は見えなくなった。ただ太い咆哮が聞こえ、森の草木を震わせている。
どうせなら咆哮ではなく呻き声が良いのに。
セレビィは可愛い顔でそんなことを思いながら、エンテイの気配が消えるまでその場を動かなかった。
「と、いうわけで、今日で4日目なの」
ため息を付きながら、セレビィは目の前にいる二匹のポケモンに言った。
「まさかそんなことを言うために、僕らのところに来たっていうんじゃないだろうね」
ミュウは半ば呆れ、半ばイラっとしながら尋ねる。
「言うためだけじゃないわ。私の暇潰しの相手になりなさい」
「却下。なんで僕がお前の相手なんか」
「そこにいる坊やでもいいのよ」
「もっと駄目!」
ミュウとセレビィが睨み合う。美人が怒った時ほど、怖いものはない。ミュウツーはそう思いながら、密かにため息を付いた。ミュウだけでも厄介なのに、更に厄介なポケモンが来た。
セレビィとは何度か面識があるが、どうも彼女はミュウと性格が似ている気がする。なのでどうしても身構えてしまう。はっきり言ってしまえば苦手なのだ。それに坊やと呼ばれるのも、なんとなく納得がいかない。確かに彼女の方が長い年月を生きているのだろうが、なんというか、見た目的に。
「エンテイに触りたい。あの鬣に顔をうずめたい。大きな肉球をふにふにしてあげたい」
なんか言っている。これだけ聞いていると変態みたいだ。
「泡を吹いて痙攣するまで毒々を浴びせてやりたい。気絶させるまでメガドレインで体力を奪ってやりたい。その後に悪夢と夢喰いのコンボをかましてあげたい」
否。ただの変態ではなく、ドSだ。真性の。ミュウツーの背筋に冷たいものが走る。そしてエンテイに同情してしまった。ある意味ミュウツーも、エンテイと似たようなポジションにいるのだが。
ミュウツーは顔を強張らせたが、ミュウはつまらなそうに話を聞いていた。それから小さく、気持ちの悪いサドだな、と呟く。残念ながら彼は人の振り見て我が振り治せという言葉を知らない。
「ねぇ、坊や」
いきなり話をふられ、ミュウツーはびくんと体を揺らした。そんな反応を見て、セレビィは唇の端をつり上げて笑う。嫌な予感しかしない。
「・・・なんだ?」
「エンテイが戻ってくるまででいいから、私の玩具にならない?」
やっぱりそう来たか、とミュウツーは思う。胃がキリキリしてきた。
「それは、はいそうですか、と簡単には言えないな。というか無理だ」
「どうして?体は丈夫そうだし、実際丈夫でしょう?」
「なにを根拠に」
「だって、いっつもミュウに折檻されてるんじゃないの?」
「なっ・・・?!」
なぜそれを知っている、とは言葉にならなかった。ただ口をあくあくと開閉させながら、なんでもないような顔をしているセレビィを見る。どうして数回しか会ったことのないような彼女が、そんなことを知っているのか。ミュウが言いふらしているのか。しかし彼はそういうタイプではない。謎だ。もしくはただたんに、彼女がミュウの性格をよく理解しているだけだからなのかもしれない。
セレビィの言葉を聞いたミュウは、嫌そうに少し顔をしかめた。
「人聞きの悪いことを言わないでよ」
「でも事実でしょう。だから坊やを私に貸してちょうだい」
「事実でもそれとこれとは話は別だよ。絶対に駄目だからね」
否定はしないのか。ミュウツーは内心でツッコミを入れた。
「ねぇ坊や、3日と言わずずっと私のところにいるといいわ。ミュウなんかよりもずっと大事にしてあげるから」
先ほどの話を聞いていると、そんな言葉は微塵も信じられない。
セレビィはミュウツーへ手を伸ばした。その瞬間、ミュウがキッと彼女のを睨みつける。
「ミュウツーに触るな、このビッチ!」
「誰がビッチだ、ジャリガキ!」
互いのシャドーボールが炸裂する。どちらも一切手加減していないのか、威力が半端ない。命の危険を感じたミュウツーは、とっさに光の壁で身を守った。
力と力がぶつかった衝撃で大地が揺れている。そのおかげで砂埃が舞っていた。しばらくするとようやく視界がクリアになってくる。ミュウツーが目にしたのは、お互いにらみ合っている二匹のポケモンと、衝撃に耐え切れずに吹き飛んでいる木々だった。半径10メートルは先ほどと光景が変わっている。
どうするんだ、この状況。
ミュウツーが思っていると、次第に木々が蘇り始めた。見る間に、シャドーボールが炸裂する前の状態に戻っていく。性格はともかく、これがセレビィの力かとミュウツーは感心した。だが問題はまだ残っている。気が立っている二匹を、いったい誰が止めるというのだ。この二匹が本気で戦い始めれば、命が幾つあっても足りない。
だがしかし、救世主は意外と早くに現れた。
「セレビィ」
名前を呼ばれ、そちらを振り向く。そしてそこにいたポケモンに、セレビィは目を丸くした。
「エンテイ、どうして・・・?まだ4日目なのに」
そこにはあと3日後に戻ってくるはずのエンテイがいた。いつもの森にいなかったので、セレビィの気配を探ってここに辿り着いたのだろう。強烈なシャドーボールがいい目印になったわけだ。
セレビィの問いに、エンテイはどこか恥ずかしそうに小さくうつむく。
「その・・・早くセレビィに会いたかったから。駄目だったか?」
「ううん、全然駄目じゃないわ。おかえりなさい、エンテイ」
「ただいま、セレビィ」
セレビィがエンテイに近づき、その首に腕を回しながら鬣に顔をうずめる。親密な空気が流れる中、置いてきぼりを喰らったミュウとミュウツーは遠巻きに見守っていた。主に早くどこかに行ってくれないかと思いながら。
「欲求不満は解消した?」
「おかげさまでな」
「なら、今度は私が欲求不満を晴らす番よね。・・・ねぇ、エンテイ?」
耳元で囁くように、艶を含んだ声色で言う。それがどういう意味なのか痛いほどよくわかっているエンテイは、一度体を震わせた。だがなにも言わず、ただ小さく頷く。ニコリ、とセレビィが可愛らしい笑みを浮かべた。しかし遠巻きに眺めていたミュウツーは、それがどう見ても悪魔の微笑みにしか見えない。丁度ミュウがミュウツーを痛めつける時は、こんな笑みを浮かべていた。
「いい子ね、大好きよ」
言ってから、セレビィはミュウ達と向き直る。散々惚気っぷりを見せられて、目に見えてミュウの機嫌が悪い。だがそんなことを気にするセレビィではなかった。
「邪魔したわね」
「本当に邪魔以外の何者でもなかったね」
ミュウの嫌味をセレビィは笑って流す。彼とは裏腹に、これ以上ないほど彼女はご機嫌だった。
「じゃあねぇ、坊や。ミュウが嫌になったらいつでも私のところへいらっしゃい。エンテイと一緒に可愛がってあげるから」
「とっとと帰れっ!」
ミュウがセレビィに向かって破壊光線を放つ。しかし彼女と、そのすぐ傍にいたエンテイに直撃する前に、二匹はふっと姿を消してしまった。的のなくなった破壊光線は地面にぶつかり、巨大なクレーターを作る。文字通り、セレビィは嵐のように来て嵐のように去っていった。
「もうほんと腹が立つ、あの女!人の目の前でイチャイチャして、その上人のものをとろうなんて・・・!」
今にも舌打ちせんばかりの勢いで憎々しげにミュウが叫ぶ。
「ミュウツー!」
「・・・なんだ?」
その場でミュウは両手を広げた。それをミュウツーは若干冷めた目で見やる。
「おいで」
僕の胸に飛び込んでおいで、ということなのだろう。なんだかんだで、仲のよろしいセレビィとエンテイが羨ましいのだろう。それならば普段からの言動をなんとかしろ、とミュウツーは内心で思う。言っても相手が理解できないというのはわかっているので、わざわざ口には出さない。
「・・・なぜ私の周りにはこんなにも変なポケモンが多いんだ」
そう嘆きながら、結局ミュウツーはミュウの傍に寄った。
END
なんだかんだでラブラブ。それがセレエン。
エンテイはMじゃないよ。でもセレビィが大好きだから頑張ってるだけだよ。
ミュウはミュウツーを壊すことがあっても、セレビィはエンテイを壊すことはないんだと思います。ミュウは手加減を知らないけど、セレビィは手加減を知ってるから。
たぶんそこがミュウとセレビィの一番の違いかと。
すみません拍手のお返事は明日で。
アルセウスという存在をはじめて知りました。
画像と設定を見たけど1000本の腕ってどういうことだ。あの体からまたにょきにょき腕が生えてくるの?キメェwww
まぁそんなことはないんだろうけどさ。
アルセウス、なかなか可愛いです。ミュウツーとかダークライ相手だと攻めなんだろうけど、ミュウとかセレビィ相手だと受けでお願いします。
アルセウスは宇宙を作ったってあるけど、全てのポケモンを作った、ていうのも設定としてあるんですか?どこかでみた気がする。
それだとどうしてもアルセウス×ミュウツーにはぁはぁせずにはいられません。
全てを生み出した神とされるポケモンと、そんなの関係ねぇとばかりに人間に作られたポケモン。
なんかね、どう考えても自分の知らないポケモンがいることに不満をもったアルセウスが、ミュウツーを殺そうとしているのしか想像できないんです。でも自分の知らないものゆえに気になる。ヤンデレですね。ヤンデレな神に死ぬほど愛されて眠れないミュウツーなんですね。ミュウツー大変だね。ヤンデレな父親に死ぬほど愛されて眠れない状況でもあるのにね。
とりあえずミュウツー盗られてミュウがぶち切れて、アルセウスと全面戦争をしてればいいんじゃないでしょうか。
私の中でアルセウスはヤンデレ+無口+思い立ったら即行動+人の話を聞かない+(擬人化すると)20代後半なポケモン。性別不明。な感じです。たぶん自分の中でこうしよう、って思ったら即座に行動しちゃう子。それが最悪な結果に陥っても、まぁいいか、とか思ってすぐにそのことには興味を無くしちゃう。だって神様だもの、これくらい許されるよ。
パルキアとディアルガはアルセウスの分身らしいので、アルセウスはパルキアとディアルガには甘そう。デレデレ。
だから2匹が懐いているダークライの存在が面白くない。そうだ、殺っちゃおう☆になるわけですね、わかります。
ダークライもミュウツーも頑張れ、超頑張れ。
ポケモンなんて初代しかやってないくせにだんだんマイ設定が膨れ上がっていく・・・。
本当はダイパやりたいんです。DSとセットで中古で安く売ってないでしょうか。
あ、創作サイトの方からこのブログを見ている方がいたら今すぐフジ様のサイトに行ってください。リンクのところから行けるので。
素敵な魔王達がいてはぁはぁはぁはぁ!!
フジ様いつもありがとうございます。恩を仇で返すようで悪いですが今度、お宅の四神様達をお借りしてもいいですk(ry)
青龍可愛いよ、青龍。あのちらっと見える黒さがたまらない。今度はぜひ玄武たんもお願いします。
それはそうとなぜか青龍と白虎が一発変換できません。玄武と朱雀はできるのに。ふしぎ。
原作のボスを見てるとどうしても病んでる人にしか見えないしね。それをもっと進化させた感じ。むしろ退行。
傷を負った獣の如く暴れるボスをなだめるリゾット。攻撃されるけど、こちらからは絶対に攻撃をしないリゾット。最終的にリゾットは血まみれになってるといいです。その段階まできてようやく落ち着いてくるボス。
そんなリゾディアが見たいです、安西先生・・・。
これで相手がジョルノだったら焼き土下座をさせられて黙らせられるレベルです。焼き土下座をしてるボスも見たいっちゃ見たいですけど。
ジョルディア祭も開催中なことだし、次はボス受け祭とかどうでしょうか。誰か主催を・・・!
というかリゾディア分が足りません。誰かリゾディアください。
ジョジョとかまったく関係ないんですが、最近ヒトガタにキュンキュンしてます。
別名ニンゲン。白っぽくて人間のような上半身と、鯨のような下半身を持つとされるUMAです。詳しくはググってください。
あの体のフォルムとつるっとしか感じがたまらないです。あああ可愛いよヒトガタ、可愛いよ。
大きさは20~30メートルときたもんだ。あんなのが海にいると思うとたまらない。深海はロマンだ。正直宇宙よりもロマンを感じる。宇宙よりも深海派です。
だって海なんて近くにあるのにその底にはいけないんですよ?でも確かにまだ誰もいけないような場所に見たこともないような生き物がいるんです。そう考えるとゾクゾクする。もう火星人なんて目じゃない。
一度で良いからヒトガタを見てみたいです。話しかけたら返事するらしいね。なんという可愛さ。
ようつべでみたUMAまとめ動画(?)にグリフォンがいて大変はぁはぁしました。グリフォンは実写でも可愛いということがよくわかりました。
昔の人は凄いですよね。幻獣を次々と生み出していって。
幻獣が好きすぎてやばい。
なんか電波を受信したような気がしたのでミュウミュツを。
たまには唯一人外の嫁も書かないと(←…)
今回はわりと報われている感じです(当社比で)
「僕は時々、きみの不完全さが羨ましくなる時がある」
唐突に、ミュウは独り言のように、しかし確かにミュウツーに聞こえるように呟いた。今回は何事かと、ミュウツーは相手を見据える。その目には、若干の驚きが含まれていた。今まで散々、コピーだの出来損ないだのと言われ続けていたので、そんなふうに言われるのは以外だった。だがそうくると逆に、なにかされるのではないかと身構えてしまう。
「珍しいな、お前がそんなことを言うなんて」
率直な感想だった。常に自分本位で他人の事になどほとんど目をくれないポケモンだというのに。しかも不完全なのが羨ましいときた。普通、誰もが完全を望むものだ。なにも欠けているものがない、それ以上でも以下でもない究極的なもの。そしてそれがミュウだ。
なにも言わずに、ミュウはふわふわと浮遊しながらミュウツーに近づいてきた。長い尻尾を動かして、ミュウツーの体を撫でる。一瞬、ミュウツーは体を強張らせた。いつかされた、その尻尾で首を絞められた記憶が蘇る。しかしミュウにはそんなつもりはなかったようで、ただゆるゆると尻尾で体を撫で続けた。こんなふうに優しくされるのも稀なので、ミュウツーは逆に戸惑ってしまう。
「どうした」
「きみは、壊しがいがないんだ」
抑揚のない口調でミュウが言った。
「きみは不完全なのに美しい。でもきっと、壊しても美しいままなんだ」
なんのことだ、とミュウツーは思う。生み出されてこの方、自分が美しいと思ったことはなかった。どこか人工的な体の作り、決して自然のものではない。性格はともかくとして、その丸みを帯びたフォルムと柔らかい色をしたミュウの方が、ずっと美しく見える。
「私から見れば、お前の方が美しく見えるがな」
言うと、ミュウは小さく微笑んだ。珍しく、邪気を孕んでいない笑みだ。本当に今日はどうしたのだろうかと、いつもと違いすぎて、そろそろミュウツーは心配になってくる。
「体の調子でも悪いのか?」
「ちょっと、それどういう意味?」
「いや・・・いつもと様子が違うから」
「いつもより優しいって言いたいの?」
酷いなぁ、とミュウはくすくすと喉を鳴らして笑った。いつもの笑い方だった。しかしすぐに、その笑いも引っ込んでしまう。
「人間は不完全なものに美を感じるそうだよ」
ミュウの意図が読めずに、ミュウツーは口を出すのをやめてただ彼の言葉を聞いた。
「きっと不完全だからこそ、きみは美しいんだろうね。壊れてしまってもまた、そこに美がある」
でも、とミュウは続けた。
「完全なものは、あとはもう壊れるしかないんだ。元が完全だっただけに、壊れてしまえばそれでおしまい。見向きもされなくなる」
ここまできて、ミュウツーはようやく彼の言葉の意味を理解した。
完全なものの美しさは、完全であるが故なのだ。壊れてしまえば、歪なものにしかならない。歪なものには、誰もが目をそむける。
ミュウはこの世でただ一つの個体だ。今は珍しいポケモンとして、人間が目を向けている。しかしそうでなくなった場合、この広い世界でそれはどれほどの孤独となるだろうか。周りのものとは明らかに違う存在。押し寄せるのは、孤独感と疎外感。そんなものは気にしないような性格に見える彼も、心のどこかではそれを拒んでいる。
なにを今更、とミュウツーは思った。
「心配しなくとも・・・」
そうだ。そんなこと、今更心配することではない。なぜなら、
「お前はもう、とっくの昔に壊れている」
これ以上ないほど、歪になっている。その性格も、存在も。
「だがお前の傍には、私がいるだろう」
たとえこれ以上壊れたところで、もうどうということはない。
ミュウツーの言葉が意外だったのか、ミュウは面食らったような顔をした。しかしすぐに、唇を歪めて笑う。先ほどの笑みとは、まったく異なる笑い方。これでこそ、ミュウツーの知っているミュウだった。
「熱烈な言葉、嬉しいなぁ」
「・・・いつも自分だけを見ろと言っている奴は誰だ」
「もちろん僕だよ。物分りのいい息子を持って、お父さんは幸せ者だね」
「誰が息子だ、誰がお父さんだ」
ようやく自分が客観的に見て恥ずかしい台詞を言ったということに気が付いたため、ぶっきらぼうに答えながら照れ隠しに顔をそむける。そんなミュウツーの反応に、ミュウは楽しそうにまた喉を鳴らして笑った。体を撫でていた尻尾を動かし、今度は相手の頬に添えてこちらに顔を向かせる。案外すんなりとこちらを向いたミュウツーに、ミュウは幾度もその顔中にキスを落とした。
「可愛い可愛い僕のミュウツー。僕をその瞳に映さなくなったら、その時は殺すよ」
無邪気な声で、物騒なことを口にする。だが彼はすると言えば、絶対にそうするのだ。
「わかってる」
いつになく機嫌の良さそうなミュウの好きなようにさせながら、ミュウツーは答える。そして気が付いた。今まで自分はミュウに対する恐怖から、彼の傍にいるのだと思っていた。彼から離れれば酷い折檻が待っていたから。しかし違ったのだ。この時ミュウツーは心底から、ミュウが哀れで仕方がないと思った。世界でたった一匹のポケモン。その完全さゆえに、ほんの少しの歪みで狂ってしまったポケモン。いったい誰がそんな彼の傍にいられるだろうか。彼の狂気に中てられずにいられるだろうか。おそらくミュウツー自身も例外ではない。長くミュウと共にいれば、確実に狂ってくるという確信がある。しかしこの哀れなポケモンを、世界中でただ一人にはしていられなかった。
きっとミュウが望む限り、自分は彼の傍を離れないのだろう。ミュウが先に完全に狂ってしまうのか、それとも自分が彼の狂気に染まってしまうのか、それはわからない。しかしそれでも良いと思いはじめている自分がいて、この感情はどこからくるのだろうとミュウツーは不思議に思った。
END
初めてまともな扱いを受けているミュウツーを書きました。
ミュウツーはどんな扱いを受けても最終的にはミュウを見捨てないって思ってます。
セレビィ×エンテイとかも書いてみたい今日この頃です。まずは映画を見て予習しなきゃなぁ、って思います。もう完璧オリジナルでもいいんですけどね。
セレビィは私の中では擬人化すると10代半ばの女の子。ミュウに似てアレな性格だけど、ミュウとの決定的な違いは酷いことを酷いとわかってやっている、ということ。つまりSです、ドSです。常にどうやったらエンテイが嫌がるか、苦しむかを考えてそう。でも愛はある。
ミュウは自分が酷いことをしているという自覚なく酷いことをしちゃう子だけど、セレビィは酷いことを酷いとわかった上でしてます。どっちがまともなのか・・・。
エンテイは40代後半ぐらい。擬人化するときっといい体。セレビィにいろいろ酷いことをされるけど、愛情の裏返しだとわかっているから甘やかしちゃう。体が丈夫そうなのでいろいろやっても大丈夫だよ・・・!
以前も書いたけど赤い子+青い子×ダークライもいい(いい加減名前を覚えてあげて!)
この三人はほのぼの要因。ショタとおじいちゃん。ダークライは50代半ばほど。よく赤い子と青い子が喧嘩して、ダークライに怒られる。そしてダークライは毎回厳しく怒ろうとするんだけど、二人に泣きながら謝られて結局ほだされる。
特定のカプはないけどルカリオとルギアも好きです。ルカリオは20代後半、ルギアは40代前半。ちなみにミュウツーは30代半ば。
伝説以外だとキュウコン×ウインディとか、ペルシアン×ウインディとか、リザードン受けとか。
リザードン受けは相手が見つからなくて困る。ヒトカゲは違うんです。ヒトカゲとリザードンはカプじゃなくて親子なんです。
B・Jを買いました。山本賢治がリメイクしたやつ。
本当は本家とどっち買おうか迷ったんだけど、本家は学校の図書室でみれるだろ、と思って。
山本B・Jが可愛いすぎてどうしようかと思いました。
本家B・Jは惚れそうなぐらいかっこいいけど、山本B・Jは二次創作したくなるほど可愛いです、そしてエロいです(…)
ちなみに田口雅之B・Jは美人さん。
山本B・Jはあのニヤリって感じの笑い方がたまらない。いいぞ、もっとやれ。
キリコも可愛いよ、キリコ。シスコンとかすごくいい。幼女を連れてるのもいい。
普通にピノコに頭が上がらないB・Jもいいですが、B・J×キリコとか、すごく・・・書きたいです。ツンデレ×ツンデレとか・・・!はぁはぁ。
おかしいね、本家だと純粋に楽しめるのに。
本家は純粋に楽しんで、山本B・JはB・J×キリコで楽しんで、田口B・JはB・J+ピノコで楽しめばいいんじゃないかと思います。
なんか本家のB・Jじゃないと声が明夫さんに脳内変換されません。
山本B・Jはなぜか子安で脳内変換されます。そして田口B・Jはまた別の人。
やっぱり本家B・Jじゃないと読んでて違和感があるのも事実なんです。なんかB・Jに人間臭さがないよね。同人だと思って読んでるからいいけどさ。
まぁこんなこといっといて数日後には今出てる分全部揃ってるんですね、わかります。今のところ3巻までですか?
田口B・Jも続きが買いたい。
とりあえずダイゴは死ね、氏ねじゃなくて死ね。テメェはケモナーを怒らせた。
田口B・Jは傷の位置が逆だけど、なんで最初に直さなかったんだろ。連載前に誰か教えてやれよ・・・。
OVA版B・Jもいいと思うんですよ。なんかB・Jもキリコも大人だなぁ、って感じがする。
ていうかキリコが大人しい。借りてきた猫みたい!しかもB・Jのストーカーしてるs(ry)
B・Jにツンデレどころかデレデレだし。
OVA版の大人な雰囲気のOVA版B・J×キリコもまたいいと思います。
続きはコメントお返事です。
拍手を押してくださる方もありがとうございます!
ジョルディア祭に送りつけてしまったもの。
本当はギャグっぽいのを書こうとしたんですが、どう考えてもボスよりジョルノとトリッシュのほうが目立ってたんでやめました。Sコンビを絡ませるとそっちがメインになるから困る。
いずれ廃案になった方はきちんと書き上げてこちらに上げときます。
今回、暗い感じです。ボスが可哀想なことになっているので苦手な方はご注意を。微妙に暴力というか、流血表現あり。
最近はずっとリゾディアとかトリディアばっかりでボスを甘やかしてたんで、こういうのもたまにはいいんじゃないでしょうか。
若干、以前書いた監禁なジョル+トリ×ディアの続きっぽいですが、想像にお任せします。
逃げられないようにアジトの地下に閉じ込めて、一番最初に手足の骨を折られた。本当に、なんのためらいもなく。そのあとすぐにスタンドで治されたが、あれは警告だったのだろう。逃げようとすれば、またすぐにでも手足の骨を折るぞ、という。逃げられないくらいガチガチに人の体を拘束しておいてよくやる、と男は思った。そこまでして自分を繋ぎとめておきたい理由はなんなのだろうか。それは知っているけど、理解はできない。あまりにも歪みすぎているから。
「僕はね、父親似なんですよ」
男を自分の足の間に挟みながら、後ろから抱きかかえるようにして少年は唐突に言った。抑揚のない声に男は相手の真意が図れなくて、首を捻って少年の顔を振り返る。とても冷たい表情をしていた。普段から冷たい印象を受ける整った顔を更に冷え冷えとさせて、遠くを見据えるような目をしている。しかし男の視線に気が付いて、ニコリと笑った。
「僕の父親の話はしましたっけ?義父ではなく、本当の父親の方」
尋ねながら少年は鼻先で男の桃色の髪を掻き分けてべろりとうなじを舐めた。それだけで少年によって暴力と快楽に慣らされた男の体は反応する。相手のそんな反応を楽しみながら、少年はうなじに歯を立てた。今はゆるく噛み付いているだけだが、時折本気で肉に歯を喰い込ませてくるので油断はできない。
男の体には少年によってつけられた痣や傷がたくさんあった。殴られた痕や、火傷を負ったような痕、切り傷に刺し傷、それに噛み痕……おおよそ個人で人間に与えられるような傷痕が、男の体に凝縮されている。少年のスタンドは相手が死ななければ簡単に傷を治せてしまうので、暴力を振るう時は手加減というものを知らない。
どんなに男が少年に従っても、結局は彼の気分次第だった。機嫌の良い時はこちらが戸惑うくらいに甘やかされ、優しく抱かれる。反対に機嫌の悪い時はどんなに許しを請うても、精神的にも肉体的にも追い詰められた。飴と鞭どころの話ではない。本当に、少年の気分次第なのだから。
歪んでる、と思う。酷く酷く歪んでる。いったいなにがそんなに少年の心を歪ませたのだろうか。いつかちらりと聞いた、義父からの虐待のせいだろうか。それとも、もっと遺伝子レベルで関係しているのだろうか。
「貴様の父親など、知らん」
少年のその父親というのに興味を持って、男は話しを促すように言った。そうですか、と少年は短く答える。
しばらく無言があり、少年はなにが楽しいのかずっと男のうなじに歯を立てて遊んでいた。だがやがて、思い切り噛み付いてくる。こういう時、男はいつも不安になった。この少年は本気で自分の肉を喰い千切って飲み込んでしまうのではないか、と。
「いっ・・・!」
「僕の父はね、一人の男を愛していたんだそうです」
滲む血を舐め取りながら、少年は言った。
「異常な執着心で、父は相手を追い詰めていきました」
傷口を舌や歯で更に抉られる。鈍い痛みと、わずかばかりの快楽が体を駆け抜け、男は体を震わせた。
「でも結局、男は父を受け入れず、最終的に二人は殺し合いました。そして父は、愛する男を殺してしまったんです」
長い髪を鷲掴みにされ、無理やり少年の方を向かされた。そして息を呑む。いったいどんな顔でそんな父親の悲恋を語っているのかと思えば、彼は笑っていた。とても楽しそうに。少年にとってたとえ父親でも、所詮は他人事なのだろう。ならばどうして自分にそんな話しをするのか、男にはわからない。
「似てると思いませんか。僕と父は」
「・・・なにが」
「僕はこんなにあなたを愛しているのに、それがあなたに伝わらない。しかも一度、殺し合っている」
ゾッとした。顔に笑みを浮かべながら、人の自由を奪っているこの状況で、なんのためらいもなく愛と口にする少年が恐ろしい。おそらく少年は、自分が酷いことをしているという自覚がないのだ。だからこんな簡単に愛だのなんだのと口にできる。
男は自分の顔が強張るのを感じた。それに気が付いたのか、それとももう用は済んだのか、少年は掴んでいた男の髪を解放した。男は少年から顔をそらす。できることなら、すぐにでもこの場から立ち去りたかった。これは今までに何度も、いや、常に思っていることだった。しかし今日ほど強くそう思ったのは初めてだ。自分も大概、普通の人間とは違う思考回路を持っていると自覚はしていたが、少年はそれを上回っている。しかも自覚をしていないのが厄介だ。未知のものに対する恐怖を覚える。
「さっきの話、まだ続きがあるんです」
もう聞かなくていい、と男は思ったが、なにを言っても少年は自分のやりたいようにしかしないので、黙ったまま聞く。
「父はその殺してしまった男をどうしたと思いますか」
グッと、先ほどのうなじの傷に爪を立てられた。いや、爪を立てるなんて生易しいものではない。抉っている。ぐちぐちと傷口を広げ、指を突っ込み、肉を抉っていた。自分の血が裸の背中をつたうのをリアルに感じる。
「・・・ぐっ!」
「男との戦いで、父の体も無事では済まされませんでした。首から下が完全に駄目になってしまったそうです。だから、もらったんですよ」
「なに・・・を?」
「殺した愛する男の体を。男の首を切断して、その体の切断面に自分の首を縫いつけた」
信じられない思いで、男は少年の話を聞いた。話を聞いていると、首だけになっても父親は生きていたかのようだ。しかも自分の意思で、殺した男の体を乗っ取った、と。ありえない、と男は思った。この世にはスタンドというものが存在する。だから大抵のことは起こりうるだろう。しかし首だけになっても生きているということはあるだろうか。そんな人間、聞いたことがない。少年の父親は、本当に人間なのだろうか。
「自分の父親ながら、愚かな話です。殺してしまったら、元も子もないでしょうに」
その声色は、どこか嘲りを含んでいた。
「僕と父は似ているけど、二の舞は踏まない。生きているあなたを手に入れる。絶対に、殺したりはしません」
ようやく、少年は傷口を抉るのをやめた。一瞬でも、あの殺された男のように首を切断されるのではないかと思っていたため、男は酷く落胆する。そして少年の言葉に絶望した。いっそのこと殺してくれたら、どれだけ楽だろうか。
「舐めて」
傷口を抉ったため、赤く染まっている指を口元に持ってこられる。男は一瞬躊躇したが、それでも舌を出してその指を舐めた。それから口に含む。自分の血の味が不快で、わずかに眉間に皺が寄った。しかしそれだけでは満足しなかったのか、少年は喉を突くほどの勢いで指を更に奥に入れてくる。むせそうになったが、なんとか耐えた。いつも咥えさせられている少年のものを考えれば、細い指ぐらいどうということはない。
「愛してますよ、ディアボロ」
未だに血を流しているうなじに何度もキスを落としながら、少年は愛しげにそう繰り返す。男はそんな正気の沙汰とは到底思えない言葉を聞きたくなくて、ただ少年の指に奉仕することに集中した。
END
もう疲れ気味のボス。
うちのジョルノは電波具合と人の話を聞かないのとSっぷりはジョナサン似(うちのジョナサンは基本電波のS。でも受け)
でも病的なまでに誰か一人に異常に執着するのはディオ似です。
電波S×異常な執着心=ジョルノなんで、そう考えるとジョルノは凶悪すぎる。
ていうかフジモトがね、気になるんです。パパン。
男手一つで子供を育ててるとかね、でもポニョに嫌われて(?)るとかね・・・はぁはぁ。
公式サイトのイラストを見るとどう頑張ってもフジモトがグランマンマーレに尻に敷かれてる姿しか想像できません。
じっさいどうなんでしょうか。気になる。
見に行ってこようかなぁ・・・。でも来年になればテレビでやりますよね。フジモトのためだけに1000円出してみるというのも気が引けます。
声優が所ジョージしゃなくて中田譲治さんなら絶対に見に行ったのに。
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ジョジョラーでケモナーでおっさん&おじいちゃんスキーでSHK国民。
最近はfkmt作品に手を出してます。
乙一作品と三原ミツカズ作品と藤田和日郎作品も好き。
節操なしの浮気性です。