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おっさんと人外を中心によろずっぽく。凄くフリーダム。
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日和のアニメ第三期決定オメメタァ。
今回こそ天国組が出るって信じてる。閻魔はヤンデレ。
とりあえずwikiで太子のキャラ紹介の所に「妹子のことは大切に思っているようである」と書いた人、出てきてください。
ときめいたじゃないか!
日出処の天子を見た後に日和の太子を見ると吃驚します。いろんな意味で。


アクエリの感想も。
司令って1話目から出てましたっけ。なんか私の記憶の中では2話目辺りから出てたような・・・。でも早く出てくれるに越したことはないです。
もう司令とニアスが動いて喋ってくれているだけで幸せ。ニアスが喋ってる、喋ってるよ、ママン。本当にあの腰に抱きつきたいです。

グレンがしばらく出番なくなるのが悲しい。グレン、不遇すぎるだろ。1話目でいきなり大怪我して、最後の辺りでいろいろ体改造されて出てきて、やっぱり最終的に死ぬなんて。
グレンかわいそす。
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BSでアクエリオンですね。ああああ楽しみ。
ニアスと司令が楽しみ。どうしようドキドキが止まらない。
ニアス可愛いよ、ニアス。腹筋たまらん。腰に抱きつきたい。
司令はニーナと仲良くしてるといいです。むしろニーナに迫られてるといいです。それでも気が付いてなかったら最高です。
ニアスも司令も鈍い人だといい。鈍い子大好き。
あぁくそ、ニアス、司令・・・本当に大好きだ。このときめきをどこにやれば。
アニメで放送した分が終わったら映画の方もテレビでやってくれるんでしょうか。見たいな、ニアスが。

エヴァの再放送もはじまるっぽいけど、どうしようか。量産機と初号機はすっごく可愛いと思います。

なんかBSのチャンネルが増えてからアニメが増えて嬉しいです。まったく見てないけど。
無印デジモンもやってて見たいけど、時間帯的に見れません。
巌窟王やってくれないかと思う日々です。フェルナンは俺の嫁。


 【追記】
ど、どうしよう。本気で緊張してきた。緊張しすぎて涙が出てくる。ドキドキしすぎて吐きそう。
別の意味でも。父者がしっかりアクエリのパチンコをやって予習してました。観る気満々だNE。
誰かニアス受けと司令受けをください。本当に、この二つってないよね・・・。

ボス猫話の続きです。





 目が覚めてまず真先に、閉じよう閉じようとする瞼を必死にこじ開けながら時計を確認する。午後7時過ぎだ。逆算すると、9時間近く眠っていたことになる。仕事明けとはいえ、よく寝たものだ。強張った首筋と肩をゴキゴキと鳴らしてほぐしながら、ディアボロはどうしているだろうかと考える。
 ベッドからおりようと床に足を付いた。はずだった。しかし、固いはずの床は、何故か柔らかくぐにゃりとしている。不思議に思い視線を下に向けると、そこには大量の剃刀と、顔を真青にさせて気を失っているメローネが倒れていた。
 一瞬敵襲かと身構えたが、すぐに考えを改める。どうやら、自分自身がやってしまったらしい。大方、メローネが寝ている俺に手を出そうとして、無意識にスタンドを発現させてしまったのだろう。無意識だからこそ、手加減というものができず、相手は鉄分不足で倒れてしまったらしい。
 とりあえず部屋に剃刀が散らばっていると危険なので、落ちているそれをすべて鉄分に戻してメローネの体内に戻す。しばらくすれば、自分で起き上がってくるだろう。そう思いながら、自室をあとにした。
「はよー、リーダー。ちょうどよかったな、飯できてるぜ」
 本日の食事当番であるホルマジオが、俺の顔を見るなり言う。彼は、メンバーの中で二番目に料理が上手い。意外だが、一番上手いのはメローネだった。おそらく、『作る』のが好きなのだろう。
「ディアボロはどうした?」
 尋ねると、彼は少し苦笑いをしながら親指で一点を指差す。目でその先を追うと、ソファに座っているイルーゾォの膝の上に上半身を乗せ、下半身をソファに預けてぐったりとしている猫がいた。本当に、『ぐったり』という形容以外が当てはまらない。そんな彼の横で、プロシュートとギアッチョが手に猫用の玩具を持っている。まだ遊び足りない、というのが、雰囲気で伝わってきた。それを見て、理解する。どうやら、ディアボロは二人に遊ばれすぎたらしい。なんだかんだで、一番ディアボロを気に入ったのはあの二人のようだった。メローネは別として。
「ディアボロ、こっちへ来い」
 俺が寝ている間にまた人間の姿に戻っていなかったことに安心しながら、名前を呼ぶ。すると、疲れたように垂れ下がっていた耳が、ぴんと立った。起き上がり、こちらを見る。明らかに、助かった、という顔をしていた。いったいどんなハードな遊びをしたんだろうかと、考えてしまう。
 彼は一旦、床の上におりると、こちらに向かって歩いてくる。自分の足で歩いていることに、少し感動した。朝は、あれだけ動物のように四本足で歩くのを嫌がっていたというのに。もしかしたら、そんなことがどうでもよくなるほど、早くプロシュートとギアッチョのそばから離れたかったのかもしれない。
 ディアボロは俺のもとまで来ると、俺の脚に尻尾を絡めながら体をこすり付けてきた。ずいぶんと、猫の姿が板についてきている。なんて言ったら、怒られるのだろうが。
 俺はしゃがんでから、彼と視線を合わせた。
「俺の部屋に行って休んでいろ。あとでまた行く」
 彼は頷くと、リビングから去っていった。それを確認してから、ホルマジオが用意した料理が並べられているキッチンに向かう。他のメンバーも、ぞろぞろと集まってきた。椅子に座り、一息つく。その瞬間、俺の部屋のほうからすさまじい声が聞こえてきた。
「ふぎゃああああぁぁぁぁ!!」
 喉から搾り出したような、甲高い声。というよりも、悲鳴。
 何事かと、プロシュート達が声のする方へ駆け出す。しかし俺はその現場を目撃しなくても、なにが起こったのか察しがついた。
「そういえば、俺の部屋にメローネがいたのを忘れていたな・・・」
 とりあえずメローネはプロシュートかギアッチョ辺りがなんとかするだろう。そう思い、俺は目の前に並べられている料理に手を伸ばした。

 

「最悪、だ!」
 風呂上りで体から湯気を立ち上らせている俺の横で、ディアボロが叫ぶ。俺が自室のベッドの上に腰掛けているため、彼もならってベッドの上で伏せの姿勢をとっていた。
 あのあと、俺の食事中にメローネ以外の全員がすぐに戻ってきた。ディアボロは、ホルマジオの腕の中で震えていた。おそらく、生理的嫌悪と怒りで。
 メローネがどのような制裁を受けたかは興味がなかったので、特に聞かなかった。しかし彼がキッチンにやってこないところを見ると、また俺の部屋で気を失っているのだろうか。部屋から出すのがめんどくさいな。そう考えたが、それは杞憂に終わった。あのあとすぐに、メローネが自らの足でキッチンにやってきたのだから。全身がずぶ濡れだったところを見ると、ギアッチョに氷付けにされたらしい。それでもピンピンとしながら食事を取っていたのだから、本当にタフだ。
 あれからディアボロは、俺について歩くようになった。どうやら俺といる時が、一番安全なのだと学習したようだ。俺が風呂に入っている時は、イルーゾォやホルマジオと一緒にいた。彼らが次に安全ということらしい。
「なかなかに、猫の体というものは大変なようだな」
「大変なんて言葉で足りるものか!動くものを見ると勝手に体が反応するし、遊ばれるし・・・。それに、あの変態のせいで余計疲れる」
 いったいあの時、メローネになにをされたのかは、言いたくなさそうだったので聞いてない。ただ、あのディアボロがあそこまで声を上げるほどなので、よほどのことをされたのだろう。変態とは、怖いものだな。
「明日から、本格的にボスをその姿にしたスタンドの本体を探さなくてはいけないな」
「あぁ」
 手慰みに頭を撫でてやる。すると、気持ち良さそうにスッと目を細めた。無意識なのか、ごろごろと喉が鳴っている。黙っていれば、本当に可愛らしい猫だ。この場合、猫が可愛いのが世界の常識だからであって、別に彼が可愛いというわけではない。彼が可愛いというのならば、その人間は眼科へ行くのが賢明だろう。
 眠たそうにうとうととし始めたディアボロを見ながら、俺はふと好奇心にかられて指を彼の口の中に突っ込む。グッと苦しげに小さく呻いてから、相手はこちらを睨みつけてきた。それを無視しながら、口の中を指で探る。尖った歯と、長い舌があった。それは、猫特有のザラザラとしたブラシのようなものがついている。そういえば、彼も毛づくろいとかするのだろうか。プライドの高い彼だが、動くものを追いかけてしまう辺り、猫としての本能も持っている。もしかしたら、意外と気を抜いた瞬間に体を舐め始めるのかもしれない。
「舌、ちゃんとザラザラしているな」
 指を引き抜きながら呟くと、彼はこちらを見上げた。
「そうか?自分では気が付かなかったが」
 一度、座りなおしていわゆるお座りの姿勢になる。しばらくなにかを考えるように沈黙していたが、やがて笑うようにして目を細めた。立ち上がり、俺の脚の上に前足を乗せたかと思うと、先ほどの表情のままこちらを見上げる。ちらりと、赤い舌を覗かせた。それと一緒に、白い牙も覗く。
「朝は途中まですらも出来なかったからな。この舌で・・・舐めてやろうか?」
 どこを、なんて、聞かなくてもすぐに理解できる。風呂から上がってきたばかりなのに、と思いながら、もう一度その赤い舌を見た。そのザラザラとした表面を持つ舌で舐められれば、間違いなく今までにない快感を得ることだろう。しかし、ディアボロが人間だと頭では理解していても、今はその姿は猫だ。モラルだとか良心だとか、動物愛護精神だとかが、俺の心の中に生まれる。そして最終的に、獣姦と言う言葉。いくら暗殺者といえど、そこまで人の道を踏み外すこともないだろう。
「・・・遠慮しておく。誤って歯を立てられたら洒落にならん」
 事実、本当に洒落にならない。この歳でまだ不能になりたくはない。
 ディアボロがなにか言いたげに口を開こうとしたが、その前に俺は彼を両腕の中に抱きしめてしまう。そのまま、仰向けにベッドに沈みこんだ。猫の体温は高くて心地よい。
「相変わらず、お前は体温が低いな」
「ボスはいつもより、高いようだがな」
 ベッドに横になると、すぐにうとうととしてくる。昼間にあれだけ寝たというのに、十分に眠れそうだ。チームのメンバー全員が、俺は寝汚いという。別にいいではないか。いつまた、緊急に任務が入ってくるのかがわからない。寝れる時に、寝ておかなくてどうする。
 俺の腕の中で、ディアボロが大きく口を開けて欠伸をした。彼もまた、眠そうだ。相当、今日一日だけで疲れたのだろう。肉体的にも精神的にも。
「お休み、ボス。また明日」
「あぁ・・・」
 胸の上にディアボロを乗せてから、腕を伸ばして布団を手繰り寄せる。部屋の電気をつけたままだったが、また起き上がるのがめんどくさいのでそのままにしておいた。誰かが気が付いて、消しに来るだろう。そんなことをうつらうつらと考えているうちに、小さな寝息が胸元から聞こえてくる。それを聞きながら、俺もすぐに眠りについた。

 


END


なんだかんだで結局、全部見てしまいました。凄く面白かったです。まさかガンダムで感動するなんて思ってなかったんだぜ。
ガトーさん、なんてこったい、ガトーさん。最期まで漢らしい人でした。
でも一番好きなシーンはガンダムから脱出した時に、コウの手を握ったシーンです。無意識にこの二人はキスをするんだと思いました。ダメだこりゃ(私が)
でも正直、コウとガトーさんは互いに両思いだったと信じてる。ただ敵同士だった、ってだけなんです。
0083は次々といいおっさんが死んでいくから切ない。

ニナがどう見てもアバズレです、本当にありがとうございました。まさか最後の最後で大嫌いになるとは思ってなかった。
なんなの?あのドロドロした三角関係は。コウが好きとか言っといて、結局昔の男の方(ガトーさん)に付いて、コウに銃を向けて。で、最後にガトーさんが死んだからキープをしていた男(コウ)を選ぶ。
なんという悪女。
コウもガトーさんもなんであんな女に優しいんですか。
キースは女を見る目があると思います。作品中は空気だったけど、幸せになってね。

初めてスパロボで見たときから思ってたけど、コウの乗ってるあのガンダムが好きです。三号機のやつ。
デザインが大好きなんです。初めてプラモが欲しいと思ったガンダムです。あれを超えるデザインってないんじゃないかと思います。
最後に壊れちゃって悲しい。

6部最愛はジョンガリ・Aです。なにあの子、可愛い。三つ編み可愛い。ていうか軍人だけにいい体してますよね。大好き。
そんなわけでディオ×仔ジョンガリです。本当は大人ジョンガリ書きたかったけど、絡む人が見つかりませんでした。
いろいろ捏造注意。当社比でまともで優しいディオがいます。

 

 

 

 この頃はまだわずかにだが視力が残っていた。それでも普通の人間のように、はっきりとものを見分けることができなかった。いつもどこか、うっすらと視界が白くぼやけている。白内障になった原因は、まぁ多分だが、わかっている。まだ幼い頃、母に思い切り目を殴られたせいだろう。最初は右目。その数日後に、左目。俺を殴ったのは故意だが、拳が目に当たったのは故意ではなかった、と思う。
 母はいつもどこか苛々としていて、酒を浴びるように飲んでいた。もしくは知らない男に抱かれていた。父親は知らない。俺が物心付く前に、家から出て行った。それは当然の選択だったので、別に父を恨んだりはしなかった。ただほんの少し、自分も一緒に連れて行ってくれればよかったのにと思った。
 目が見えなくなってきていても、あまり不便と感じたことはなかった。音とか臭いとかに敏感で、風の流れを感じ取るのも得意だった。それさえわかれば普通に生活をすることができた。
 部屋の薄い壁の向こうから、耳障りな母の喘ぎ声が聞こえる。部屋の隅っこで耳をふさいでも、その声は聞こえた。
 今日、家に連れてきた男は、いったいどんな男なのか。興味もないくせに、他に考えることがないのでそんなことを考える。母は面食いだった。だが息子の俺から見ても美人だったから、男には不自由していないようだった。母が家に男を連れてくると安心する。昔の母は俺を殴ったりするだけだったが、最近では他の男と同じように扱うようになった。つまり、セックスを強要してくる。拒否をすると、やはり殴られた。どちらも嫌だったが、殴られるくらいならと俺は母を抱いた。母は美人だが、俺の下で喘いでいる時の母は酷く醜かった。
 急に、隣の部屋から母の声が聞こえなくなった。不思議に思って耳を覆っていた手をどけて、神経を集中させる。かすかに、血の臭いがした。
 立ち上がり、足音を立てないようにして隣の部屋へと向かう。男を連れ込んでいる最中に俺が母の部屋に入ると彼女は怒ったが、それ以上にこの血の臭いがなんなのかが気になった。
 扉の前に立つ。部屋の中には、人の気配が、確かに二つ。血の臭いは、更に濃くなった。ドアノブに手を掛け、ゆっくりと開ける。そして、目の間に広がっている光景を目の当たりにして、大きく目を見開いた。母が口を半開きにしながら、首筋から血を流していた。その血を、まるでワインでも飲むかのように、男が優雅にすすっている。確かに、血を飲んでいたのだ。こちらに背を向ける格好になっているため顔はよく見えない。しかし、喉仏を動かしているのと、血を嚥下している音が不規則に聞こえた。
 俺の気配に気が付いたのか、男がこちらを振り向く。その時はっきりと、彼の顔が見えた。そう、はっきりと見えたのだ。いつものように、霞掛かっているような視界ではない。この男だけは、顔の輪郭から美しい色をした金色の髪の一本一本まで、全てが見えるようだった。
 彼は俺を瞳に映すと、唇をつり上げて小さく笑う。そして、口元に垂れていた血を指先で拭った。
「この女の息子か?悪いな、餌にしてしまった」
 悪い、と言いつつ、心底からそう思っていないような声色だ。別に構わない、という意思を込めて、俺は首を左右に振る。非現実的な光景を目の当たりにしたが、俺は不思議と恐怖というものを感じなかった。ただ、この人のお陰でもう自分は母に殴られないし、嫌なことを強要されずに済むのだと安堵した。
 男は女に負けず劣らず、美しい顔立ちをしていた。どこか冷たい雰囲気を持っていたが、それすら彼の美貌を引き立てている。一瞬で、魅了されてしまった。おそらく俺は彼に今この場で死んで見せろといわれたら、なんのためらいもなく自ら命を絶っていただろう。それほどまでに、絶対的な存在に思えた。
 しかし彼が俺に言ったのは、死ねとかそんな類の言葉ではなく、もっと自分の傍によるようにという言葉だった。霞掛かってはいない、金色に輝く方へ俺は脚を向ける。彼がこちらに手を伸ばしていたので、俺も伸ばした。手に触れる。常人よりも、はるかに冷たいと感じた。
「・・・?」
 彼の手に気をとられていると、自分の胸に違和感を感じる。不思議に思って見ると、そこにはなにか矢のようなものが俺の胸に突き刺さっていた。矢自体はぼんやりとしか見えないが、それを持っている男の手は、やけにはっきりと見える。そんなことを思っていると、口から血を吐いたのがわかった。彼の美しい顔が近づいてきて、俺の口から垂れている血を舐める。その舌の感触を感じながら、俺は意識を失った。


 目を覚ますと、知らないベッドに寝かされていた。周りの景色から、自分がホテルの一室にいるのだということがわかる。しかも、ずいぶんと金のかかりそうな部屋だ。
 どうやら熱があるようで、頭がぼんやりとしている。あの矢に刺されたときの傷のせいだろうか。そう思って、胸に手をやる。ズボンははいていたが、服は着ていなかった。そしてなぜか、刺されたはずの傷跡があとかたもなくなくなっていた。あるとしたら、母に殴られてできた痣ぐらいだ。
 どうしてこの部屋に寝かされているのが知りたくて、起き上がりたかったのだが、体がだるくて起き上がれない。この熱は、怪我のせいではないのだろうか。時間の感覚がなくなっていて、自分がどれくらい寝ていたのかもわからない。唯一わかることは、この部屋以外にもまた別の部屋があって、そこに人が一人いるということ。人の気配と、その者のものであろう足音が聞こえる。それは、だんだんとこちらに近づいてきていた。
 扉が開く。入ってきたのは、あの時の男だった。目を開けている俺を見て、彼は更にこちらに近づいてくる。
 相変わらず、彼だけははっきりと見ることができた。美しい容姿と髪の色。いつまでも見つめていたかった。
「どうだ?スタンド使いになった気分は」
 ベッドサイドに腰掛けながら、彼がこちらの顔を覗きこんでいる。熱のせいで汗をかき、額に張り付いている前髪を指先で梳いてくれた。
「スタンド使い?」
 聞きなれない言葉に、俺は尋ね返す。
「矢で、胸を射抜かれただろう?あれは人の未知の力を引き出してくれるものだ」
「未知の力・・・」
「そう。ただ、誰もが誰も、そのスタンド能力を手に入れられるわけではない。お前は、選ばれたのだ。そうでなければ、今頃死んでいただろう」
 スタンドを見せてごらん、と彼は優しげな声色で言った。しかし、なにをどうしたらいいのかわからず、困惑する。彼を失望させたくはなかった。しかし、できないものはできない。俺が困っていると、彼は小さく笑った。しょうがないな、という感じだった。しかし、失望したような様子はない。
「まだ、精神状態が不安定なんだろう。スタンドというものは、精神力によって大きく左右されるからな。だがそのうち、なにかしらの生命エネルギーのビジョンが見えてくる。自分のスタンドがどんな能力なのかを理解したら、それを極めろ。そして、私の力になって欲しい」
「あなたの力に?」
 帝王になるのだと、彼は言った。自分は帝王になるから、それをサポートしてくれる部下が必要なのだと。部下を探すために、今は世界中を回っているらしい。俺の住んでいるアメリカに立ち寄ったのは、ほんの偶然だ。しかし必然でもある。運命はいつも、彼の良いように回っているらしい。
 信じられないような思いで、彼の話を聞いた。とてつもなく、スケールの大きな話だ。しかし彼ならば、それも可能ではないかと思える。彼の言葉には、聞く者を納得させるような説得力と凄味があった。そして、そんな彼に力になってくれと言われて、俺は心底から喜んだ。彼のために、生きられるのだ。
 一度、言葉を切った彼は、俺の肌に指を這わせる。その冷たい指先は、労わるようにして俺の体の痣の上を何度も撫でた。少しくすぐったいと感じながら、俺は口を開く。
「なんで、俺を矢で刺したんですか?」
 彼は考えるように、というよりも、言うか言うまいか悩んだようにしばらく沈黙した。
「・・・お前が私に手を差し出したとき、袖口から殴られたような痣が見えた」
「母にいつも、殴られてたんです」
「それにすぐに気が付いたからだ」
 母は俺にセックスを求めるようになってから、俺の顔を殴らなくなった。顔に酷い痣があったら、興醒めだからだろう。その代わり、いつも体のどこかに俺は痣を持っていた。
 痣が見えていなかったら、母と同じように俺の血も飲んでいたと彼は言う。
「俺も昔、父親に虐待されていた。だからお前まで、辛い思いをしなくてもいいんじゃないかと、思っただけだ」
 自分の下で働かせるつもりで、矢を刺したらしい。それは一か八かの賭けだったはずだ。先ほど、彼自身がスタンド使いには誰もがなれるわけじゃないと言っていたのだから。そして彼は賭けに勝ち、俺は生き残った。
「私はこれからエジプトへ行く。屋敷があるんだ。もうそこには、特に優秀なスタンド使いが私のために集まっている」
 お前はどうする、と彼は静かな声で言った。
「お前は私に絶対の忠誠を誓い、私のために生き、そして私のために、死ねるか?」
 再度、彼が俺の顔を覗きこむ。はっきりと、俺の瞳に彼の姿が映った。
 彼は俺の光だ。そう強く思う。俺の目は、近いうちにほとんど見えなくなるだろうということを確信していた。しかし彼ならきっと、暗闇の中でも俺を導く光となってくれるはずだ。それに初めて彼を見た時すでに、俺の心は彼に捕らわれていた。拒否をする理由なんて、どこにもない。
 俺はのろのろと腕を動かして、彼の手を取った。
「あなた様のお心のままに」
 身も心も、命さえも、あなた様に捧げましょう。
 恭しく彼の指先にキスをする。その冷たさは他のどんな人間の体温よりも俺を安心させた。

 


END

 

 

 

ジョンガリは元軍人だから、子供の頃から見えなかった、ってことはないんだろうけど・・・ね。
この頃のジョンガリは13歳とか12歳とかそのぐらいのはずです。この時すでにディオを心の支えにしてたってことは、相当悲惨な子供時代があったんだと思い、こんな話に。
この他にもホル・ホースとジョンガリは仲がよかったんじゃないかとか、ホル・ホースの勧めで軍隊に入って、ライフルとかの扱いを修行してる間にディオが死んだんじゃないかとか、いろいろ妄想してます。
6部の時点でホル・ホースがまだ生きてれば、きっと二人はまだ連絡を取り合ってたと思います。
で、プッチとはエジプトにいたときからの知り合い。表面上は普通だけど、実際は仲が悪かったと思います。主にディオをめぐって。

6部2巻で承太郎が徐倫にジョンガリの写真を渡した時、なぜ彼が半裸なのかが物凄く気になる。


という歌がありますが、あれは本当だと思います。
うちのわんこは雪が大好きです。夏生まれなのに。
雨の日とかは嫌がって外を出ようとしないのに、雪が降ってるとありえないぐらいテンションが上がってます。
散歩の時とか、わざわざ雪の積もってる除雪してない道をガンガンと突き進んでいったり。
でもそういうのはわかるような気がする。誰も踏んでない雪を踏むのはなぜか楽しいですよね。
雪球を投げてやっても喜びます。ニコニコしながら雪を投げてくれと催促するんです。
犬とかを飼ってる方はわかると思いますが、動物にも表情ってありますよね。笑ってたり怒ってたり、不満げだったり。
まぁなにが言いたいって、うちの子が一番可愛いということです。でもやっぱ猫も飼いたい。


今日はBSでガンダム0083を見てました。15年以上も前のアニメです。
ガトーさんとバニングさんに惚れた・・・!なに、あのかっこいい人たち。好きすぎる。
1話だったか2話だったかの話を見て、ガトーさんはコウのお母さんだと思いました。甲斐甲斐しく世話をしていて欲しい。コウは敵だけどなんか気になる、みたいな。
金曜日までやってるらしいので、できるなら全部見たいのですが・・・どうかな。私が見るのをめんどくさがらなければ。
ガトーさん声は大塚さんなんですが、流石に声が若いな、と思いました。今の渋くて深い声もいいけど、あれはあれでグー。むしろ好き。もう大好き。
高い声を出したときに、微妙に周夫さんと声が似てて、やっぱり親子だなぁ、って思いました。
大塚親子が好きすぎて困る。

高校生早人×吉良です。なんかもうパラレルでいいや、と思いました。
普通に吉良とか生きてます。
吉良受けと謳いつつカプっぽくはないです。ここから進展させていければいい・・・な。

 

 

 

 実父を殺した殺人鬼と一緒に住み始めて、数年が経った。その間、何事もなく僕と母が過ごせたことが奇跡のように思う。いや、よく考えたら必然か。あの男は、殺人の衝動を抑えきれない時があるくせに、普通の人間よりも平穏に暮らしたいと願っている奴だから。だから僕達に手を出して世間から騒がれるようなことがあっては困るのだろう。
 僕の家族は誰から見ても幸せそうに映るはずだ。しかしそれは表面上だけにすぎない。母はあの男と一緒にいられて本当に幸せそうだけど、僕と彼の関係はぎくしゃくしている。当然といえば当然なんだけど。相手は父の仮面をかぶった他人だし、父を殺した張本人だし。常にお互いにお互いを探りあいながら、この数年間生きてきた。そろそろそんな関係にも慣れてきた僕は、いつまでこんな関係が続くのだということも考えなくなった。むしろ、彼とのこの関係を楽しんでいる自分がいることも、事実だ。
 この春、僕は高校生になった。エスカレーター式の学校をそのまま進み、ぶどうヶ丘高校の生徒となった。
 いまだに屋根裏部屋で飼っている猫草にキャットフードを与える。数年も育ててやればこの生き物も人間に懐くようで、日に当てても僕とあの男には攻撃をしなくなった。それどころか、喉と思われる部分を撫でてくれと甘えてくることもたびたびある。こうやってみればなかなか可愛いので、猫好きの母さんにこの生き物の存在を明かせないのが残念だった。
 屋根裏部屋から降りてきながら、腕時計を確認する。これは、高校の入学祝にとあの男が僕にくれたものだ。まるで体の一部のように、僕の手首に馴染んでいる。
『あぁ、やはりよく似合っているな。そのまま切り落として、飾っておきたいぐらいだ』
 満足げにそう呟く彼の台詞を、僕はきっと一生忘れないだろう。本当に、頭のおかしい奴だと思う。
 あと5分ほどで午前7時となる。母はもう起きて、朝食の準備をしているはずだ。ここ数年で、母は飛躍的に料理の腕を上げた。嬉しいことは嬉しいのだが、あの男のためだと思うとどこか切ない。父に申し訳ない気がした。
 一度軽くノックをしてから、返事を待たずに父母の寝室へ入る。そこには、ちょうどネクタイをつけようとしている彼がいた。
「残念、起きてたんだ。寝首をかいてやろうと思ったのに」
「ストレイ・キャットはどうした?」
「ちゃんと餌をやってきたよ。最近、運動不足なんじゃないの?肌の艶が足りない気がする」
「そうか」
 僕の言葉をスルーされたが、別に僕自身も本気で言っているわけではないので気にしない。これは最早、挨拶のようなものだった。そして、僕が彼に対して殺す気があるのだと示すためでもある。
 彼の持っている趣味の悪い柄のネクタイを奪うようにして取り、首に撒きつける。なにも言われなかったので、ゆっくりとした動きでネクタイを結び始めた。手に彼の視線を感じる。手が綺麗なら、男でも女でも関係がないということは、ずいぶんと前から知っていた。きっと僕が彼の息子ということになっていなかったら、今頃殺されているのではないかと思う。
「昨夜は、ずいぶんと楽しそうだったね。今度は、どんな子から手を奪ってきたの?」
 僕が言うと、彼はわかるかわからないか程度に眉をあげた。そして苦虫を噛み潰したような顔をする。
「また隠し撮りか?カメラは全て破壊したと思っていたが」
「あんた最近、爪が伸びるスピードが速かったから、また仕掛けておいたんだよ」
 爪の伸びるスピードが異常に速い時、彼は殺人の衝動を抑えきれなくなるというのも、もうずいぶんと前から知っていることだった。
 玄関とこの寝室に、最低限の数の隠しカメラを仕掛けた。ちょうどその次の日の晩に、彼は懐に手を隠して会社から帰宅した。母が眠ってしまった後で、わずかな時間、その手と戯れていた。どんな風に、とは、ちょっと口からは言えないが。その後に、あの例の爆発の能力で手を跡形もなく消していた。これで、証拠隠滅になる。しかし僕がその光景を撮っていたから、あまり意味はないのだが。
「この前ので、人を殺したのは何人目だった?そろそろ裁かれる覚悟をしておいた方が、いいんじゃない?」
「誰が裁くんだ?法か?もしお前が撮り溜めているテープを警察に渡そうとするのなら、私はお前を殺すぞ。もちろん、事故死に見せかけてな」
「法じゃあ、無理だろうね。あんたのスタンドとかいう能力は、理解されないだろうから」
 言いながら、結んでいたネクタイをきつく締める。首を絞められて、彼は苦しそうに小さく息を漏らした。そんな彼を真正面から見据える。彼もまた、こちらを見返してきた。その顔に怯えはない。余裕げだ。そうだろう。彼にはスタンド能力があるのだから。どう考えたって、殺されるのは僕の方だ。でも。
「裁くのは法でもなく、他の誰でもない。僕だ」
 ネクタイを締め上げている僕の手を彼がつかむ。その上から、宝石を触るような手つきで自分の手を重ねた。彼は僕をみながら、おかしそうに唇を歪めて笑う。
「お前が、私を?馬鹿げてる。もし私を殺そうとするのなら、すぐにでも返り討ちにしてやろう。だが安心して欲しい。この美しい手だけは、腕時計をつけたまま綺麗に残しておいてやるから」
 詠うように言う彼に、僕は彼とまったく同じ笑みを向けた。歳を重ねるたびに、僕の顔は父に似てきている。笑い顔が一緒だと、母がよく言っていた。
「覚悟をしておくといいよ。僕はただたんに数年間、あんたとともに暮らしてきたわけじゃない。ずっと、観察してたんだ。僕はあんたの行動パターンを知っている。あんたが自分ですら気が付いていないような癖を知っている。あんたがどんな時に、一番気を緩めるのかを知っている・・・。僕の前で少しでも油断をしてみろ。その時、僕はあんたを殺すだろう」
 彼の笑みが引きつった。そして、小さくため息を付く。
「私の平穏な日々はどこに行ってしまったんだ・・・」
「殺人鬼に平穏なんて、まさか、でしょ?そんなもの、はじめからないよ」
 彼の手を振り解きながら、中途半端になっていたネクタイをちゃんと結んでやる。几帳面な彼のために、まっすぐに美しく。こうやってコミュニケーションの時間を増やすためだけに、ネクタイの結び方を覚えたのだと知ったら、彼はどんな顔をするだろうか。きっと、嫌そうな顔をするに違いない。それを思って、僕は気分がよくなった。
 結び終わると、ちょうど母が僕達を呼ぶ声が聞こえた。どうやら、朝食の用意ができたようだ。それに返事を返しながら、僕は彼の手を引く。
「朝ごはんができたみたいだよ、『父さん』」
「そうだな、『早人』」
「次の日曜日は、猫草を連れて一緒にピクニックにでもいかない?少しは日に当ててやったほうがいいと思うんだ」
「あぁ」
 そんな会話をしながらリビングまで行く。仲がいいのね、と母はにこにこと機嫌良さそうに言った。そんな彼女に、僕は意味深な笑みを向ける。
 僕達の腹の探りあいと、親子の演技はまだまだ続きそうだった。

 

END

 


ある意味仲のいい擬似親子。
需要・・・あるの?


今年は魔王ネズミーの年ですね。某アサメが消されないか心配です。

今年一番最初に見たテレビ番組はメジャーでした。アニメの。なんか再放送してたっぽくて、朝居間に行ったら父者が見てました。
うちの父も母もアニメとか大好きです。むしろアニメだけなら父の方が私よりも見てる時間は多いはずです。ちなみにメジャーは名前ぐらいしかわからないのでみませんでした。
どうせならおおふりやればいいのにね。まぁおおふりをやってたとしてもみなかったんでしょうけど。どうやったらアニメって集中して見れるんですか・・・。一話をみるのに30分もかかると思うと時間がもったいなくてみれません。普段から無駄な時をすごしているくせに。
でも、今週の日曜日からBSではじまるアクエリオンはみると思います。父母とともに。
気まずい。今から気まずい。なんで私、父者と母者の前でアクエリ歌ってたんだろう・・・二人が興味を示すような話をしちゃったんだろう。
まさか再放送するとは思ってなくて・・・。パチンコめ・・・!
どうせなら巌窟王を放送してくれればいいのに。これも親と見るには気まずいんだけど、アクエリよりはましだと思う。
漫画版の方の巌窟王の3巻てまだなんですかね。


今年の抱負は別ジャンルに浮気しないことです。とりあえず今年いっぱいはジョジョがメインであればいいな、と思います。
あと、今年から本気出す(いろいろな所で)
そんな私ですが、ブログともども今年もよろしくお願いいたします。

ところでRevo陛下、今年は2007年じゃなくて2008年ですよ!

荒木荘ネタです。もうやりたい放題。
吉良もボスも受けっ子なのでこの二人はカプにはならないなぁ、と思いました。
吉良受けが書きたいけど相手がみつかりません。荒木荘だとディエゴ辺りかな・・・。でもディエゴの性格がわからん。

 

 


 17時ぴったりに出社した吉良は時折、買い物をしてからアパートへと帰る。それは自分のためだけの買い物だったり、今夜の夕食はなににしようかと考えながら食材を買ったり。まるきり主夫だ。なぜ自分がこんなことをしなくてはいけないのだとよく思うが、そうでなければ食事を作る人間がドッピオしかいなくなってしまう。昼間は家事も彼に任せているため、食事まで作らせるというのは気がひける。
 あの引きこもり共が少しでも家事を手伝ってくれたらいいのに、と思いながら、今日はアパートに向かって真直ぐと足を向ける。しかし、あるものを見つけて目が止まった。そしてしばらく考えてから、その目に止まったものを買った。
「お帰りなさい、吉良さん。今日もお疲れ様でした」
 玄関を開けると、ドッピオが出迎えてくれた。それに挨拶を返しながら、ちょうどいい、と思う。
「いきなりで悪いんだが、ディアボロと変わってくれないか?」
「ボスですか?ちょっと待ってくださいね・・・」
 言ってから、ドッピオはズボンのポケットから携帯電話を取り出す。そして自分で発信音を言ったかと思うと、ディアボロと会話をし始めた。いつ見ても、シュールな絵だと思う。しかしこれは、今の人格がドッピオだからまだ可愛げがある。ディアボロの姿でやられると、殺意すら覚える時があった。
 電話を切ると、申し訳なさそうな顔でドッピオが吉良を見る。
「すみません。なんかボスが、『まだ私の時間じゃない』、とか言って、拒否してます」
 あの引きこもりが。うっすらと額に青筋を立てながら、先ほど買ってきて紙袋に入れられたそれをぐしゃりと握る。そして、落ち着け、と自分に言い聞かせた。怒るな。平穏に、ことを運ぶんだ。
「・・・残念だな。ディアボロに土産があるというのに」
「そういうことは先に言え」
 いきなり、少年の口から似つかわしくない低い声が聞こえたかと思うと、相手は上着を脱いだ。土産の一言であっさりと出てきたディアボロを目の当たりにして、吉良は今度こそはっきりと額に青筋を立てる。やっぱ腹立つ。人が昼間にさんざん働いているというのに、この引きこもりが偉そうにしやがって。一発ぐらい殴っても大丈夫だろう。むしろ、殴らせてくれ。
 そう思い、スタンドを発現させる。相手がなにか反応を示す前に、キラー・クイーンで彼の顔面を殴った。綺麗にヒットしたせいか、ディアボロの体は宙を舞い、そしてどさりと地面に落ちる。そのまま、動かなくなってしまった。
 まさかまた死んだのかと思いながら、レクイエムのせいで死にやすい体質(?)となっている彼に近づく。彼の横にしゃがむと、こちらに顔が見えるようにさせた。
「いきなりなにをするだァーッ!」
 ぼたぼたと鼻から血を流しながらディアボロが怒鳴る。珍しく、生きていた。普段はすぐに死ぬくせに。もう少し強く殴っても大丈夫だっただろうかと思いながら、吉良は胸ポケットからハンカチを取り出した。
「すまないな。急に、お前に対して腹が立って。それよりも土産だが・・・」
 乱雑にディアボロの鼻を拭ってやって、そのまま血がついたハンカチは彼に渡す。人の血が付いたハンカチなど、もう自分が使用する気にはなれなかった。
 紙袋の中に手を入れ、がさがさと漁る。ディアボロはそれを見ながら、上半身だけを起こした。
「会社の帰りに、いい物を見つけたんだ。お前はいつも寒そうな格好をしているから、どうかと思って」
 言いながら取り出したのは、薄い黄色の毛糸で編まれ、中央に下地よりも濃い黄色のアヒルが刺繍された腹巻だった。ちなみにくちばし部分は赤だ。
 それを見て、今度はディアボロがスタンドを発現させる。吉良に殴りかかろうとしたが、その前に相手のスタンドで拳を弾かれた。
「貴様!こんなもののために私は殴られたというのか!」
「こんなものとはなんだ。私はお前が寒いだろうと思って、わざわざ買ってきてやったんだぞ。貴様、腹巻の暖かさを知らんのか?」
「嘘だ!どうせアヒルさんが刺繍されてたから買ってきただけだろう。でも自分で使用するのが恥ずかしいから、私に着させる気なんだ」
 確信を突かれて、吉良は小さく舌打ちをする。頭だけはよく切れるから、本当に腹が立つ。しかしここは、アヒルを愛でるためになんとか彼をその気にさせなければいけなかった。
 一度息を吐き、自分を落ち着かせる。
「仮にそうだとしても、これは私の優しさだ。そんな寒そうな格好をして、風邪を引いたらどうする?」
「私に腹巻を勧める前に、カーズに勧めたらどうなんだ?褌一つで歩き回っているじゃないか」
「知っていると思うが、あいつは品性の欠片もないラッコ派だ。あいつにアヒルさんの腹巻をさせることは、全てのアヒルさんを侮辱したことになる」
「意味がわからん」
 急に力説され、ディアボロは鬱陶しげに言葉を返す。その反応に吉良は一度ムッとしたような顔をしたが、やがて気を取り直すように咳払いをした。
「まぁ、お前が風邪を引きたいというのなら私は止めはしないさ。しかし、ドッピオはどうなる?朝から晩までヒキニート達のために家事をしてくれているというのに、その上風邪まで引いてしまったら可哀想じゃないか」
「それは・・・」
 彼の言うことが正論なので、ディアボロは口ごもる。追い討ちとばかりに、吉良は紙袋からもう一つ腹巻を取り出した。柄は同じだが、サイズが最初に出されたものよりも若干小さめだ。
「ディアボロとドッピオではサイズが合わないと思って、この通り二つ買ってきてやった。お揃いだぞ?」
「くっ・・・しょうがない。いいか、ドッピオのためにしょうがなく、その恥ずかしいものを身に着けるんだからな」
 言いながら、ディアボロは吉良の手から奪うようにしてアヒルさん腹巻を取る。その後、結局なんだかんだでとても暖かいと、なにげにアヒルさん腹巻を重宝しているディアボロとドッピオがいた。

 


END

 

 

荒木荘の吉良はアヒルさん派。カーズ様はラッコちゃん派なんだそうです。
アヒルさん腹巻をしているボスとか超見たい。


今朝、犬の散歩に行くときに、行くのが遅いと文句を言いたかったのか思い切り飼い犬に突進されました。
ちょ、おま、私が転んだらまきぞいですよ。
なにかといつも私に攻撃してくるので、大型犬じゃなくて常々よかったな、と思います。でも本当は大型犬が飼いたかったんよ。
散歩に行ったのは別にそれほど遅い時間じゃなかったんです。8時30分ぐらいだったんです。日曜日はいつもこの時間でしょう?人外を愛でてから行くんだから。
ちなみに起きたのは7時ぐらいなんです。布団の中でまどろむことの気持ちよさは異常だと思います。



SBRを見ているとチョコボスタリオンをプレイしたくなります。チョコボを育成させて走らせるPSのゲームです。メモリーカードのブロック数が8とかいうつわものです。ロードとセーブにかかる時間もたぶん最強です。
でも数年前にディスクを犬に食われちゃったからできないかもしれません。怖くて確認してないけど。
多分こう・・・ディスクに歯型が付いてるはず。
うん、私に対する嫌がらせです。
チョコスタはたまーにやりたくなるから困るんよ。なんでよりによってそういうのを破壊していくんですか。もう私が手をつけないようなゲームなら壊してくれてもよかったのに。
やたらと久しぶりにやりたくなるゲームってありますよね。私の場合はチョコスタと初代モンファです。
初代モンファのモンスターは可愛い。物凄く可愛い。ワーム系、ピクシー系、ナーガ系、ライガー系、ディノ系、ドラゴン系がお気に入りです。
これもやりたいのですが、ディスクが古すぎて傷だらけのせいか、一部の大会に出られません。4大大会が制覇できないよ・・・。
中古で1000円以下だったら買いたいと思いつつ、なかなか見つかりません。初代面白いよ、初代。
ちなみに2もやったけど、よくわかんなくてすぐやめました。




続きは拍手お返事。

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1月14日生まれの新潟県民。

ジョジョラーでケモナーでおっさん&おじいちゃんスキーでSHK国民。
最近はfkmt作品に手を出してます。
乙一作品と三原ミツカズ作品と藤田和日郎作品も好き。
節操なしの浮気性です。
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