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別にイルカや仔犬と戯れてて忘れてたわけじゃないけど、なにも用意してません。
だって切なすぎるだろ・・・。
いろんなサイト様の追悼でもう涙腺崩壊です。
神域、大好きだよ神域。本当に本当にナイスミドルでした。
若い頃はあれだけ尖がってたのに、歳を取って丸くなったのは、ただたんに歳を取ったというよりもやはり友達ができた、というのが大きいんだと思います。
だからあの葬式は最高の形なんだろうけど・・・ね。
とりあえずきちんとあの世とか呼ばれるところに行って、市川先生と再会してこれまでのことを杯を交わしながら語り合ってればいいと思います。
市川先生は最初から最後までちゃんと聞いてくれるよ。で、最後に「いい人生だったじゃねぇか」って言ってくれるよ。それで神域が笑うんだよ。
なんかもう想像するだけで泣けてくる・・・。
神域と市川先生の組み合わせってなんでこうも涙腺へのダメージが大きいんでしょうか。
学校の遠足で水族館に行ってきました。小中高一緒に。
それでこの写真ですよ。あまりにも綺麗に撮れたんでいろんな人に自慢してました。
だってイルカってばずっと水の中に潜ってるし、水面のところに来るのは息をする時の一瞬だから撮れたのが嬉しくて。
なんか携帯を構えてたら不意に二頭いたうちの一頭が私の前にやってきたんです。写真みたいな感じで。そのまま一分くらいとどまってたんでパチリ。
たぶん私の方がイルカに観察されてたんだろうなぁ、と思います。それでもいい写真が撮れたからいいけど。
関西人な生物教師に写真を見せたら、「よく撮れてるじゃん、肛門まで」と言われました。先生・・・(^ρ^)
で、その二頭のイルカ、凄く仲良しさんすぎて不覚にも萌えた。なんか一頭がもう一頭をずっと追い掛けたり体を相手にこすり付けたりしてんの。仲良しってかもうラブラブですね。本当にご馳走様でした。
本当はカワウソとか海獣も撮りたかったのですが、撮影禁止だったので泣く泣く断念。
そういえばそういうのばっかり見てて魚は全然見なかったな・・・。
で、学校が終わったあと帰りにヒラセイに寄ったら仔犬と仔猫の直売会をやっていたので、存分に戯れてきました。
仔犬ちゃんみんな人なつっこすぎ。可愛い。みんなしてなぜか指に噛みついてくるの。
いつもうちの女王様(お犬様)に噛まれ慣れているのであれくらいはむしろ気持ちいいです^^
でもあとでよく見たら皮膚の薄いとこから血が出てた。
ハスキーと秋田犬の子供が見れたので満足です。
ハスキーって高いんですね。15万。売られてる子達で一番高くてびっくりした。
一番好きな犬種はボルゾイですが、次に好きな犬種はハスキーです。凛々しいうえに可愛いとかどういうことだ、最強じゃないか。
そんなんだから母に土下座をする勢いで買ってくれと頼んだのですが、うちにはもう女王様がいるので駄目と言われました。
そうだよね、ツンデレでヤキモチ焼きで臆病なうちの子とは一緒にはできないよね・・・。
そんなわけでゲフェパシ前提のレイ+ゲフェです。
いろいろ突っ込んでたら負けかなぁ、と思います。ネタをネタとして楽しめる方のみお読みください。
戦が今日になってようやく終わりを迎えた。今回は比較的小さな戦だったので、あまり疲労は感じない。しかし時間が時間だったため、フランドルに戻るのは翌日の朝ということになった。
宿営地で仲間の軍人達が酒を片手に勝利を喜びあっている。俺も程よく酔いが回って、良い気分になっていた。しかし不意に宿営地から逃げるようにして遠ざかっていく黒い影を見つけて、頭が冴えてくる。こんな時間に出歩くとは、なんの用だろうか。それとも、捕虜が逃げ出したのか。俺は確かめるために、一人で黒い影を追った。
「おい、なにをしている」
軍で使用している馬の手綱に手を掛けていたその人物に声をかけた。相手は一瞬動きを止める。闇に紛れるようにして真黒なローブを着ていた。おまけに目深にフードをかぶっているものだから顔がわからない。やはり捕虜が逃げ出そうとしていたのだろうか。しかしそれにしては、俺に声をかけられても相手は動揺など微塵もしていなかった。
「レイヨンか・・・。いいのか?大好きなアルヴァレス将軍の傍にいなくて」
皮肉を孕んだ声には、聞き覚えがあった。男はフードを脱ぐ。月明かりの下にその顔が明らかになった。そこにいたのは、やはりゲーフェンバウアーだった。
いつもどこか人を遠ざけるような、ギスギスとした雰囲気を発している男。プロイツェンの捕虜ということも手伝って、あまり彼に関わろうとする人間はいなかった。関わろうとしても、無視をされるか手酷く拒絶される。なので軍の中では彼を良く思ってない奴が多かった。
たぶんゲーフェンバウアーは極度の人見知りなんだろうな、と思う。接してみれば、少し冷たいところはあるが案外普通の男だった。アルヴァレス将軍を嫌っている、ということを除けば。
「そういうお前こそ、馬になんか乗ってどこに行こうとしてたんだよ。明日にはフランドルに戻るんだぞ」
「そう騒ぐな。夜明けになるころには戻ってくる。誰も逃げようなんてしないさ」
自嘲するように唇を歪める。そんなふうに言われると、彼の出身国のことを思わずにはいられない。
プロイツェン。アルヴァレス将軍が率いる軍隊が殲滅させた国。俺はその頃、将軍の軍隊にはいなかったが、かなり徹底的に国を滅ぼしたと聞く。その時の捕虜が、このゲーフェンバウアー。おそらく彼が将軍を嫌っているのも、そのことがあったせいだろう。ならばなぜ、他の国に亡命もせずにわざわざこのフランドルにいるのだろうか。彼の考えは俺にはわからない。
「この国の近くに知り合いでもいるのか?」
「まぁ、な」
いくらそれほど疲労の残らない戦だったとはいえ、そんな今すぐにでも会いたいという相手は誰だろうか。というよりも、ゲーフェンバウアーにそんな相手がいるということ自体が驚きだった。
「なんだ、女か?」
純粋な好奇心と、そしてからかいを含めて尋ねてみる。すると、ゲーフェンバウアーはわずかに表情を和らげて笑った。いつものような誰かを小馬鹿にするような笑い方ではなく、相手を心底から想っている笑みだった。彼の無表情と、不機嫌そうな表情と、相手を小馬鹿にするような表情以外を見るのは初めてだったので、俺は驚いてしまう。
「少し違うが・・・そんなところだ」
そう言う頃には、いつものなにを考えているのかわからない無表情に戻っていた。あまりのギャップに、まさか俺は夢でも見ていたのではないかと思ってしまう。
ゲーフェンバウアーが会いに行くという人物は、いったいどんな人なのだろうか。彼にあんな表情をさせるほど親しい人間。野暮なのは承知で、聞きたくなってしまう。
「その人、どんな奴なんだ?」
俺の問いに、彼はわずかな間口を閉ざした。言うかどうか迷っているのだろう。ややあって、再び口を開く。
「そんな貴様の思っているような奴ではない。ただのセックスフレンドだ」
「セッ・・・?!」
顔が引きつったのが自分でもわかる。そんな俺を見て、ゲーフェンバウアーはおかしげに唇を歪めて笑った。
まさか彼にそんな相手がいるとは思っていなかった。しかし、本当にただのセックスフレンドだろうかと思う。ただ体だけの関係の相手が、ゲーフェンバウアーにあんな表情をさせられるとは思えない。口ではああ言っておきながらも、おそらく彼にとっては大切な人間なのだろう。
「ゲーフェンバウアーの方からわざわざ行くんだから、よっぽどいい女なんだろうな」
「女?」
俺の言葉に、ゲーフェンバウアーは怪訝そうにそう呟いた後、なにがおかしいのか喉を鳴らして笑い始める。本当におかしそうに笑うので、俺はなにか間違ったことを言ってしまっただろうかと思った。
ひとしきり笑っていた彼は、やがて真実を口にする。
「俺が会いに行くのは女なんかじゃない。パーシファルという名のブリタニア軍人・・・男だ」
彼の告白に、再び俺は驚く。それは先ほどの比などではない。いったいどこから突っ込めばいいのだ。男で、しかもセックスフレンドって、つまりゲーフェンバウアーはそういう人間なのか。いや、それはまだいい。そんなの人の自由だ。問題は、相手の男がブリタニアの軍人だということだ。
ゲーフェンバウアーもわかっていないわけではないだろう。フランドルとブリタニアが、今どのような状況なのかを。文字通り一触即発、いつ戦が始まってもおかしくはない状況だ。そんな国の軍人に会いに行くなど、正気の沙汰ではない。まさか、フランドルの情報を漏らしているのではないだろうか。もともとゲーフェンバウアーはフランドルの人間ではないどころか、フランドルに恨みを持っていてもおかしくはない立場にいる。考えられない話ではない。
俺は思わず、ゲーフェンバウアーの胸元に掴みかかった。
「貴様っ・・・まさかブリタニアのスパイなんじゃないだろうな!」
俺の瞳をゲーフェンバウアーが冷めた瞳で覗いてくる。いや、よく見れば冷めてなんかいない。その瞳の億には、たぎるほどの苛つきや怒り、そして憎しみがあった。それがどろどろに混ぜ合わされて、こんな冷めたように見えるのだ。
どうやったらそんな目ができるのだと、ぞっとしてしまう。
「貴様の思う通りに解釈をするといい。だが一つ言わせてもらえば、勝手に戦争を始めたのはこのフランドルだ。俺達は戦争が始まる前から、互いの国を行き来していた。今まで通りのことをしていてなにが悪い?このくだらない戦争のために会えなくなるなど、馬鹿馬鹿しいではないか・・・!」
胸元を掴んでいる俺の手を振り払いながら、噛みつくようにして言う。その瞳は獰猛な獣のようだ。彼がこんなにも感情をむき出しにして声を荒げたのは、俺の知る限りでは初めてだった。
戦争がくだらないなんて、軍人にあるまじき言葉だ。というよりも、言ってはいけない。どんなに戦争がくだらなく、そして虚しいものとはわかっていても、俺達軍人は上からの命令は絶対だ。俺達は国を、そして人間を侵略し、時には滅ぼして金をもらっている。それをくだらないというのは、滅ぼしてきた国や人間を否定してるようなものだ。
でもきっと、ゲーフェンバウアーは本当にそれらのものをくだらないと思っているのだろう。彼が会いに行くという男の前では、なにもかもが霞むのだろう。祖国を滅ぼされた彼には、もうその男しか残っていないのだから。
「どうする?」
一言尋ねられ、俺は思考をゲーフェンバウアーに戻す。簡潔すぎて、質問の意味がわからなかった。そんな俺に、彼はもう一度、どうする、と尋ねる。
「俺がブリタニアの軍人に会いに行っているというのを、報告するか?アルベルジュに」
最後の一言は低く低く、しかしはっきりとした声で言う。そこにあらん限りの憎悪が込められているのに気が付いて、俺は背に冷たいものが走ったのを感じた。
「俺は・・・」
彼の目を見ていられなくて、俺は顔を背ける。そしてどうするべきか考えた。普通に考えれば、報告すべきだ。まさかゲーフェンバウアーがブリタニアのスパイとは思わないが、それでも少しでも不安の種は解消しておくべきだ。
だが、できない、と思った。俺にはそんなことできない。戦友や家族、そして祖国を失ったゲーフェンバウアーの大切なものを、これ以上奪うことはできなかった。
「俺は、言わない。黙ってる・・・」
その言葉が予想外だったのか、ゲーフェンバウアーはわずかに驚いたような顔をした。だがすぐに、あの人を小馬鹿にするような笑みを浮かべる。
「甘いな、レイヨン。軍人として、あまりにも甘い。人のことを庇っているようじゃ、そのうち足元を掬われるぞ」
言いながら、彼は馬に跨った。俺を見下ろしながら、言葉を続ける。
「せいぜい、地獄を見ないよう用心するんだな」
せっかく彼のためを思って黙っていると言ったのに、ゲーフェンバウアーのあまりの言いように思わずムッとしてしまった。
「そういうお前はどうなんだよ」
戦争はどんどん過激になってきている。そのうち必ず、フランドルとブリタニアの間で戦が始まるだろう。そうすれば、いつまでもこうやってこっそりと国境を越えることなんてできなくなるだろうし、その前に軍人同士が密会をしているというのがどちらかの国にばれたら大事だ。重い罰が待っている。最悪、死刑だろう。
「俺か?」
目に見えて、ゲーフェンバウアーの顔色が真青になってゆく。無意識なのか、体が小刻みに震えていた。それを抑えるように、彼は自分の肩を抱く。
「地獄ならもう、貴様の敬愛するアルベルジュに見せられた」
あの時以上の地獄など、存在しない。
震える声で、ゲーフェンバウアーが言った。その震えは恐怖からなのか、それとも怒りからなのか、俺には判断することができなかった。
俺が言葉を失っていると、彼は馬の腹を蹴った。疾風のように馬は駆け出し、闇に紛れて姿は見えなくなる。俺はいつまでも、その場に唖然と立ち尽くした。
その後、アルヴァレス将軍はブリタニアに亡命し、そしてゲーフェンバウアーに殺された。思えば、彼はそのためだけにフランドルに残っていたのではないかと思う。ずっとアルヴァレス将軍を殺す機会をうかがっていたのだ。
そしてそのゲーフェンバウアーも、パーシファルに殺された。ゲーフェンバウアーはなにを思って、愛する男に殺されたのだろう。そしてパーシファルはなにを思って、愛する男を殺したのだろう。当然、そんなことは知る由もない。
ただ思うのは、アルヴァレス将軍もゲーフェンバウアーもパーシファルも、他に道がなかったのだろうか。ゲーフェンバウアーの言った通り、俺は確かに一度地獄を見た。だが今はこうやって、愛しい星を残った腕に抱いている。人を斬ったことのない腕で。
彼らもまた、どこかに愛しい者をその腕に抱きしめられる道があったのではないだろうか。それなのに、どうしてこんなに悲惨な結果になってしまったのだろう。道を選べないほど、ゲーフェンバウアーのアルヴァレス将軍に対する憎しみが強かったのだろうか。今となっては、想像することしかできない。
せめて、と思う。せめて長きに渡る戦争を生き残った者達に幸多からんことを、と。これ以上、彼らのような人間が増えないで欲しい。俺は空に一際輝く星を見上げながら、強くそう願った。
END
見えざるのラストの辺りの回想シーンで、男性二人と女性一人が背中を向けて並んでいる場面で、左側の人ってたぶんパーシファルですよね?まさかここでトリストラムってことはないだろうし。で、真ん中がローザで右側がアルベルジュ。
ずっとパシたんは長髪だと思ってたからちょっとリアルに凹んだ。
下手に妄想してんな、っていう○の人からのお達しでしょうか。いやでもこれからも私の中でパーシファルは長髪だけどね。
そう開き直ると短髪のパーシファルにもときめいちゃうから困るんだぜ。
アルベルジュはくせっ毛じゃなくて、もっと短いかと思ってました。某所で見たSHキャラでタロットカードを描くという企画?で見たアルベルジュの印象が強くて。まさかのイヴェール尻尾で吃驚。
むしろゲーフェンバウアーがあんな髪型なんだと思ってました。イヴェール尻尾じゃないけどくせっ毛で、長めの黒髪。
下手に妄想してると公式で出た時の自分の妄想とのギャップに打ちのめされますね。
いろいろ聖戦と死神で設定とかも妄想してるんだけどなぁ。
トリストラムは最年少騎士団長でローザと幼馴染で、普段は姫様とか女王様って読んでるけど気を抜くと呼び捨てにしちゃうとか、ローザには頭が上がらないとか。
アルベルジュは超苦労人とか(これは公式か)
ゲーフェンバウアーはパーシファルに対してのみ素直クールで、直接相手に好きだとか愛してるとか言わないけど甘えまくってるとか、それでパーシファルもゲーフェンバウアーが大好きだけど、口で言ってくれないから相手の気持ちがわからなくて戸惑ってるとか。
うん、ゲフェパシが大好きなんだ。正確には肉体的リバの精神的ゲフェパシなんだ。
パーシファルはゲーフェンバウアーがアルベルジュにしか興味ないと思ってるから(憎しみ的な意味で)、アルベルジュに超嫉妬。でも普段はそれを隠して普通に仲良くしてる。そんなんだからゲーフェンバウアーは嫉妬+憎しみ5割り増し。なかなかパーシファルに会えない時間が嫉妬と憎しみを倍増させます。アルベルジュはもうそっとしてて欲しいのに板挟み状態。胃がきりきり。「シャルロッテ、私はどうしたらいい」とか言いまくってるといいです。
それでローザに相談したり。ローザはみんなのお母さんなのでにこにこしながら聞いて、それなりに助言はしてくれる。でも本心では楽しんでて、逐一トリストラムにばらしてたりするといい。
そんな妄想。あれこいつらなにげにみんな仲がいいんじゃね?
Romanを読んでるとレイヨンってフランドル軍ですよね。ってことはゲーフェンバウアーに会ってますよね。
ゲーフェンバウアーは人見知りだけど、レイヨンとはたまに話したりする仲だといいな。で、本人達の中でのアルベルジュ像に違いがあるからよく言い合ったりしてるといい。というかレイヨンが一方的に怒ってるというか。アルベルジュ信者ですから。そんなレイヨンを見てゲーフェンバウアーは鼻で笑ってるといい。
ゲーフェンバウアーはフランドルじゃほとんど人との関係を排除してて、ほとんど唯一話す人がレイヨン。だから端から見るとレイヨンとゲーフェンバウアーは仲良く見える。
レイヨンが仲間から「よくあんな怖そうな奴と普通に話せるな」とか言われて、「ちょっと表情固いけど話してみると普通だぜ?」とか返してたら萌える。腕をなくす前のレイヨンは良い子。それをゲーフェンバウアーは知ってるから、アルベルジュ信者だけどレイヨンとは会話をしたりするんだと思います。
普通にパーシファルのこととか打ち明けてたらいい。
聖戦と死神は妄想が尽きません。
Romanの2巻って10月くらいですか?2巻で完結でしょうか。それとも3巻まで行くのか・・・。
2巻で完結したら先生に貸そうと思ってるんだけどなー。
森銀書くって言ってたけど、それはまた今度で。
今回は越境じゃなくて普通にアカ市。
なんかアカ鷲はアンソロまで出るのに対してアカ市が増えないのが心底悔しくて・・・。結構このブログにアカ市のワードで検索して来られる方がいるので、それほど需要がないわけじゃないはずなのに。
縁側で点字の本を読んでいると、玄関から誰かが入ってくる気配がした。しかし普通の人間とは違い、やけにその気配は薄い。というか、浮ついている。酷く不安定。こんな気配の人間を、市川は一人しかしらない。そして家主に黙って入ってくる者も。
煩わしいのが来たと小さくため息を吐く。しかしそれだけだ。不法侵入者に声はかけない。かけたところで、どうにもならない。あの夜から、この不法侵入者はほとんど毎日家にやってくる。まるで自分の家だと言いたげに堂々と、そして図々しく。
「市川さん」
背後に立たれる。それと同時に、その歳にしては低めで落ち着いた、というよりも、どこか感情が欠落したような印象を受ける声がした。
赤木しげるはその場に座ると、市川の読んでいる本を後ろから覗き込んだ。知識のない者にはなにが書いてあるのかさっぱりとわからない、点の羅列。しかし少年はその一つ一つの点がしっかりと意味を持っていることを知っている。まるで暗号だ。
腕を伸ばし、指先で凹凸に触れる。市川は読書の邪魔をされて一瞬動きを止めたが、やはり彼を黙殺した。自分に意識を向けられるよりは、本に意識が向いていた方が大人しくていい。
なぜこの少年が、毎日のようにこのようにしてやってくるのかはわからない。また、それを聞こうとも思わなかった。一晩一緒にいただけで十分に理解した。彼は普通の人間とは感性がまったく違う。常に斜め上どころか、まったく別の次元の考え方をしている。そんな鬼っ子にまっとうな説明を求めたところで、理解できるはずがない。理解できないのなら、最初から聞くこともない。
「市川さん」
もう一度、あの声で名前を呼ばれる。しかし先ほどの無機質な声色ではなく、小さな感情が込められていた。普段大人びているくせに、こんな時にだけ覗く歳相応の感情。つまり、構って欲しいという独占欲にも似たもの。
もう点字に飽きたのか、それともある程度解読してしまったのか。どちらにしても、すでに彼の中に点字のことなどこれっぽっちもなく、全ての感心は市川に向けられていた。
少年のことはわからない。しかしただ一つわかるとすれば、彼がどういうわけか自分をとても気に入っているということだ。決して自惚れではない。紛れもない事実。
そうでなければ、どうしてこんな歳若い少年が、歳を経た男に触れてくるだろうか。子供特有の熱っぽくはりのある肌で、すでに枯れかけた肌に触れてくるだろう。
指先で凹凸を追っていると熱い少年の手が重なる。読むのを邪魔しているというよりも、ただたんに市川が他のものに気を取られているのが面白くないだけだろう。ずいぶんとストレートにその子供っぽい感情が触れた肌から伝わって、思わず苦笑した。無機物にまで嫉妬するなんて。
少しぐらいは彼の相手をしてやっても良いと思うところまで、市川の機嫌は良くなる。
「邪魔をすんなよ」
「ヤだね」
背中に額を押し付けながら言う。必然的に、市川のボリュームのある白く長い髪に顔をうずめる形となった。最近気が付いたが、どうやら彼は市川の髪を弄るのが好きらしい。暇さえあれば、指先で髪を梳いたりしている。別にそれは不快でもないので、好きなようにさせているが。
手を重ねたまま、もう片方の手を後ろから市川の腰に回して抱きついてくる。今日はまた一段と甘えてくるな、と思った。そういえば最近は少年が訪ねてきてもほとんど相手をしていなかった。そのせいだろうか。
「いい歳して恥ずかしくねぇのか?」
「好きな相手に抱きつくのに年齢制限があるのなんて、初耳だな」
減らず口を叩く。年寄りを捕まえておいて好きな相手だなんて、よくそんな惜し気もなく言えたものだ。そんな台詞はもっと歳の近い女にでも言ってやればいいものを。そう思いつつも、市川は自分の機嫌が先ほどよりも良くなっているのに気が付いていた。
まぁたまには鬼っ子の相手をしてやってもバチは当たらないだろう。なにせ鬼とはいえ、やはりまだ子供だ。そんな子供を構ってやるのも、大人の務めだろう。
「アカギ、茶ぁ持ってこい」
「なんで」
「別に遊んで欲しくねぇなら、持ってこなくてもいいけどな」
背後でわずかに驚いたような気配を感じる。だがしばらく間があって、少年は無言で立ち上がった。慣れた足取りで離れていく。台所に行ったのだろう。今の彼なら目を瞑っても辿り着けるはずだ。本当に、いつの間にこんなにこの家に慣れたのか。
しばらくして少年が戻ってくる。市川の横に座り、床の上になにかを置いた。お盆に乗せて運んできたらしい。
「急須とヤカンと、茶葉に湯飲み、茶菓子は持ってきた」
目の見えない市川のために少年が説明をしてくれる。
「淹れろ」
一言、命じる。しかし少年は動かない。
「淹れ方がわからない」
予想外の台詞に、思わず声を出して笑いそうになってしまう。やはり、わからない子供だ。感性や運、記憶力なんかは人並み外れているくせに、変なところで抜けている。
「なら覚えろ。お前なら簡単だ」
市川が手を出すと、少年はすぐに察して茶葉の入れられた缶を市川の手に触れさせた。この察しのよさが気持ちいい。麻雀の時などは、悪魔のように感じるが。
少年に手伝わせながら、市川は手際よく茶を用意する。目が見えなくてももう何度も繰り返していることなので、その手つきに危なげはない。喰い入るように少年が手元を見てくるが、それでも普段と変わらずに市川は茶を入れ終えた。澄んだ色の緑茶が湯気を立てる。
「覚えたか?」
「だいたいは」
「なら、次からお前が淹れろよ」
湯飲みに伸ばそうとしていた少年の手が、不意に止まる。うかがうようにして、市川を見た。相手は少年などお構いなしに、自分で淹れた茶を飲んでいる。
市川だって馬鹿ではない。そんなこと、雀卓をともにした少年が一番良く知っている。だから、先ほどの言葉にどんな意味が含まれているかぐらい、自分でも理解しているだろう。
許されたのだ、と少年は思った。『次』ということは、またこの家に来ていいということで、つまり彼の傍にいてもいいということだ。ただそれだけのことが嬉しくて、少年の口端がわずかにつり上がる。
「茶柱が立ってる」
「そりゃよかったな」
いつもと変わらない口調で市川は言う。きっと明日も明後日も、いつまでもこの調子なのだろう。いつまでも、二人はなにをするわけでもなく寄り添い合っている。
この日から、少年はちゃんと一言言ってから市川の家に上がるようになったらしい。
END
13アカギは一番まだ人間っぽくて書きやすく、そして書いていて楽しいです。
アカ市はほのぼの推薦です。なにをするわけでもないし会話をするわけでもないのに一緒に入るっていうのは、すごく信頼しあってる感じがして好きです。
ていうかもうほんとどんなアカ市でもいいから見たいです、飢えてます。誰かアカ市ください。
なん・・・だと・・・。
流石自由の国。
ところで密林で来年のカレンダーの予約が始まってますが、いつになったらSHと三原ミツカズ作品のカレンダーがでるんでしょうか。そろそろでてもいい頃だと思うんだ。
この二つが出たら買うんですけどね。
相変わらず私の中の辞書に報告と言う文字はありません。だってチキンだから、チキン女だからっ・・・!
アカ鷲オンリーアンソロですって。楽しみすぎてニヤニヤがとまりません。素敵っ・・・素敵だっ!
越境もOKなようなので。アカギ×ワシズに超期待。13×ワシズが大好きです。なんだか知らないけどこの組み合わせが好き。
鷲巣様はなんとなく19専用なイメージです。普通に53×鷲巣も13×鷲巣も好きですが、でも鷲巣様相手で誰か選べ、って言われたら19と即答できる。
でもたまにはご老体をいたわってあげてね、19。
そういえば通販・・・してくれますよね?うん、たぶん大丈夫。でも快/適/本/屋さんでの委託販売が一番嬉しい。チキンだかr(ry)
MOTHER2が遅々として進みません。やっとジェフが仲間になったところです。
全体的に配色が目に悪すぎて辛い。もうちょっと私の目が強ければ進むのが早いだろうに・・・!
ARMSの最終形態可愛いよ、最終形態。ナイトが気になってしょうがない。性格も凄く可愛いと思います。
すみませんちょっとその腰に抱きつかせてください。もう大好き。
ホワイトラビット×ナイトとか凄く良いと思います(^q^)
基本ARMSはみんな宿主が大好きですよね。宿主とARMSのほのぼのも良い。
グリフォンの出番が少なかったのが残念です。せめてどんな性格なのかだけでも知りたかった。
他のARMSよりも更に宿主大好きだったらいいなぁ。キースのことが大好きで、そして心配してればいい。モルモットなキース・レッドが哀れで仕方がないけどそれ以上に愛しい、みたいな。
キースとグリフォンがもっと見たかったなぁ・・・。
ところで二部終了の時点でクイーン・オブ・ハートが最終形態になってないってことは、超強い能力があって後々大事な場面で出てくるってことですよね。wktk。
サンデー系の漫画って全然知らないから、先生から貸してもらえなかったら一生読まないところでした。なので貸してもらえて本当に感謝です。
全部借りたあとに自分で買うか悩み中。
アカギ13、14巻
アカギが超ご機嫌でびっくりした。ああああ悪魔が笑ってるっ・・・!
まさかアカギがあんなふうに笑うなんて思ってなかったんだぜ。
もう鷲巣様を虐めるのが楽しくて楽しくてしょうがないんだろうなぁ。おたおたしてる鷲巣様を見て内心じゃ超機嫌いいんだろうなぁ。生粋の虐めっ子、否、ドSです。
つーか鷲巣様可愛すぎだろ。通用しませーんっ・・・!って。あなたいったい幾つですか。75?そんな馬鹿な・・・!お茶目すぎるだろ。
でも今回、鷲巣様より安岡パパにはぁはぁしました。失敗して二重の意味で鳴いちゃうパパ可愛いよ、パパ。
仰木の腕が斬られそうになった時に、「俺の腕を斬れっ!」ぐらい言わないと。パパが失敗してこうなったんだから。
鷲巣麻雀が終わってから、安岡パパは当然しばらくはこのことをネタにアカギにいびられるんだろうなぁ、と思います。
アカギは他人の失敗を責めるタイプではないけど(最初から頼ってはいないし)、でも虐めるネタにできるものはなんでも使います。
命に関わる失敗だったので、パパも当然アカギの言葉は断れないだろうし。たぶんアカギに食事を奢ってくれって言われて、最初はそれだけかと警戒するけどお酒飲まされてだんだん気が緩んできて、その後にホテルに連れ込まれて、「まだアンタを喰ってないだろ?」って言われるんだと思います。ベタです。ベタベタです。だがそこがいい。
でも純粋に精神的にじわじわ虐めるのもいい。パパ最終的に泣いちゃうといいよ。
アカ安良いよ、アカ安。どの世代でもいいからとりあえずアカギ×安岡が見たいです。もっと増えろ、アカ安の輪っ・・・!
銀金3、4巻
面白いし森田んがかっこよすぎるしで困る。いや、困らない。良い男すぎるだろ、森田。あらゆる意味で。ゆえにキリッとした感じから銀さんに会った瞬間の尻尾の振り具合のギャップがよすぎる。もう森銀大好き。
ドアの隙間から覗いてる銀さんが可愛すぎます。銀さんドアの隙間から覗くの好きだな。
とりあえず5部を見て銀さんがヒロインだということがはっきりしましたね。
欲しかったのは平井銀二(の脳)だけだ、とか言われたらね、森田んもう死ぬ気で頑張るしかない。森田頑張れ、超頑張れ。
続きがすごく気になるんですが、あと4巻で終わりなんですけど。8巻まで行ったら森田んと銀さんがわかれちゃう(´;ω;`)
森田ん、泣くぐらいなら銀さんに付いていけよ・・・。
fkmt先生、銀金の続きマダー?
ポケスペ1、2巻
オレツーがちゃんと出てくるのはやっぱり3巻からみたいですね。無理してでも3巻を買っておくべきだったか・・・。
ポケスペを読んでて改めてポケモンはケモナー量産漫画(ゲーム)なんだなぁ、と思いました。可愛すぎだろ。
それにしてもファイヤーがあんなに強いなんて納得がいかない(…)
MOTHER2
昨日に週末にやるって宣言をしたばかりなのに、結局我慢ができなくてプレイし始めてます。今は最初の街でアリに勝てないのでひたすらレベル上げ。
いつになったら仲間ができるんですか?そろそろ一人で戦闘は辛いというか、寂しいんですが。
はじめたばかりなのでまだどんなゲームなのか把握できません。やってるうちにわかってくるかな?
10月のテスト期間に入る前にクリアをしてしまいたいんですが、大丈夫でしょうか。進めるのが遅い上に、ゲームをやっていると目が霞んできて眼鏡かけててもテレビの画面が見えなくなるので長時間プレイできないので無理そう。
戦闘画面の目に悪そうな背景も目が疲れるのに拍車をかけてるんだと思います。
まぁゆるゆるやります。そして必然的にMOTHER2をプレイしている間は更新停滞します。日記は書くけど小説を書いている余裕はないよ・・・!
続きは拍手お返事。サイレントの方もありがとうございます!
とりあえず文庫版銀金3、4巻と、アカギ13、14巻と、ポケスペ1、2巻を。
あと成瀬様お勧めのMOTHER2を。
本当はコンビニ版涯とポケスペをもっと買いたかったんだけど、予算の関係で無理でした。でもこれだけ買えれば満足です。
本はこれから読む。MOTHER2は週末からやる。
スーファミ版で説明書がついてないのですが大丈夫でしょうか。一人でプレイしても大丈夫でしょうか。怖くはないと聞いてるけど・・・。
ラスボスがミュウツーの元になっているそうなので楽しみです。
プラチナが出たせいかダイパが安く売ってたんですよ。ついに買えるかっ?!と思ったけど目をつけてた中古の白いDSがなくなっててしょぼん(´・ω・`)
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最近はfkmt作品に手を出してます。
乙一作品と三原ミツカズ作品と藤田和日郎作品も好き。
節操なしの浮気性です。