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面白かった!凄く面白かった!
そして泣いた。からサーは死に際がみんなかっこよすぎる。
ていうか死亡率高すぎ。
ジョージが死ぬところで泣いて、ギイが死ぬところで泣いて、コロンビーヌとアルレッキーノとパンタローネが壊れるところで泣いて、アシハナさんとヴェルマ姐さんが死ぬところで泣いて、ラストのカーテンコールで号泣した。
駄目っ・・・あんなみんな幸せそうに笑っていられたら泣いちゃう・・・!今までの話を思い出して泣いちゃう・・・!
アルレッキーノがリョーコを肩に乗せてるところが一番ぐっときました。うん、大好きなんだ。アルレッキーノ×リョーコが。
せめて最後くらいは、自分で鳥の木彫りを渡して笑顔を見せてもらえよっ・・・!
なんかからサーは人形が壊れるシーンの方が切ないから不思議だ。アルレッキーノ達とかジャコとか。
特にアルレッキーノ達はたとえ作られたものだとしても意志とか感情というものがあるから辛いです。
半分体を吹き飛ばされながらもパンタローネの頭を抱いていたのは、やっぱり仲間意識とかもあるんだろうなぁ。
なんか、あれだ。今更だけど、私はアルレッキーノが大好きなようです。元々デザインが凄く好きだったんだけど、リョーコとからみ始めて私の中のなにかが弾けた。やっぱ人外と女の子はいい。とりあえずリョーコと仲良くしてくれていたら幸せ。
うしとらといいからサーといい、まったくいい作品でした。
こうなると嫌でも月光条例に期待が高まりますね。
お昼にお寿司を食べに行ったら外国の人がいてびびりました。そして箸使いも完璧で更にびびりました。でもばりばり英語を喋っているという。なんという異文化交流。
田舎なんであんまり外国の人とかいないんですよ。だから見るだけでびびるんですよ。
テストが終わったんで本屋解禁ですヤッホーイ数学と生物なんて知るかー!
ブックオフで黒沢5巻と天5巻を買いました。おかしいね、天はまだ1、2巻しか買ってないのにね。
今買うのを逃したら買えないと思って・・・。
そのあと本屋でよつばと7、8巻と死化粧師5巻を買いました。
今日買おうと思ってた本が全部買えて満足です。
あとは学校で先生からARMS13~15巻を借りてきて、注文してたからサー35~43巻が届きました。中古とは思えない綺麗さでびっくりした。今日まで禁欲してたのが一気に爆発した感がありますね。
これから読みます。
死化粧師だけ読んだけど、アズキと心十郎は両想いになっちゃうの?お互い片想いなのがよかったのに。
麗さんかっこいい。麗×椿が好きです。きっとこの二人は最終話辺りでなんとなくくっついてると思う。自然の成り行きで付き合った的な。そんなノリのノーマルカプが好きです。
三原ミツカズは若い子もいいけど、おっさんとかおじいちゃんも凄くいいと思うんだ。可愛すぎる。
シカト君と岩黒さんに期待。
続きは拍手お返事です。
サイレントの方もありがとうございます!
これはwwwぱっと見で心療内科・精神科のHPだとわかる人がどれくらいいるんだろう。
やばいぐらい二人の関係性が好きです。イイヨイイヨー。
療かわゆす。設定が可愛らしすぎます。
幼少期はアフリカで育ったため視力は5.0。逆に近くがあまり見えないので遠視用メガネ着用。
いつか白馬にのったお姫様が自分のことを迎えに来てくれると信じている。
とかね。もうあすなちゃんに迎え来てもらっちゃえよ。
あすなちゃんが最初、あぬすちゃんに見えたのは内緒です。
ところでカイジ実写化ってマジですか?ざわざわすんの?焼き土下座すんの?新潟で放送すんの?
カイジは未だに手を出せていない状況です。カイジ・・・可哀想だろう・・・!
でも実写なら見れるかも・・・しれない。うん。漫画の方はあらかたfkmt作品を集めたら買う予定です。
兵藤は受けだと思うけど、彼を攻められる人が見当たりません(´・ω・`)
超絶ドS受け、いいじゃないですか。
ねん・・・ざ・・・?
まさかだろ。つるならまだしも捻挫ってどういうことだ・・・!
自分でも意味がわかりません。寝た状態で捻挫なんてはじめてです。
ママンにもっと体を鍛えろと言われました。貧弱でサーセンwww
オンラインのブックオフでからサーの35巻から最終巻までを注文してきました。9巻で2500円くらい。安い・・・よね?
ただ送料が高すぎる。315円とかどういうことですか。中古のからサー一冊より高いよ。
アマゾンはもっと安かったような・・・。値段上がったのかな。
ネットで中古のものを注文するのは初めてなんですが、どんなものなんでしょうか。凄く汚い本とかきたらどうしよう。
それなりだったらARMSのコミックセットをいつか注文したいです。だからナイトが可愛いすぎr(ry)
うちのわんこが寝てる姿とかこっちをジーッと見てる姿が凄く色っぽいんだ・・・!
一番好きなのは伏せの体勢からすっと立ち上がる時です。階段とかの上にいて、見下ろされながらそうされるともう最高です。
犬に見下ろされるのが好き。Mなんです。ボルゾイに見下ろされたいお。
間違いなく私が動物に対してドMなのはうちのわんこのせいだと思うんだ。ツンデレ女王様だから。
よく冷たい目でこっちを見てくるし、機嫌の悪い時に触ると痕が残るぐらい噛み付かれるのに、寂しがりやで一人になるのは嫌だから私がパソコンをしたりしてると近くに寄ってくる。でも手の届かない距離に。私が移動するとわんこも移動。機嫌の良い時は触ってって手を出して催促してくるんです。家を出てて帰ってくるとすげーにこにこしながらお出迎えして甘えてくるし、他の犬と仲良くしてると嫉妬してキャンキャン鳴いてくる。
ああもう超可愛い。女王様いいよ、女王様。ずっとお仕えするよ。散歩の時もあなたの行きたいところに行くよハァハァ。
・・・なに書いてるんだろう。あーもー人間やーめたーやーめたー。
改造屋達もいいけど、なんだかんだで一話目とSが一番好きです。
任務の帰りにいつも立ち寄る公園があった。なにか用があるわけではないが、習慣みたいなものだった。その公園でいつからか、少年と青年の中間ほどの年頃の男性を見かけるようになった。彼がドールだと知ったのは、つい最近のことだ。
「名前は?」
「ありません」
「デフォルトの名前くらいあるんじゃ・・・」
「本当に、ないんです」
おかしなドールだった。呼ばれる時に不便ではないかと尋ねたら、自分はたった一人の人間に仕えていて、その主人と二人暮らしだからいいのだと、にこりともせずに言っていた。ずいぶんと旧式のドールで、表情や感情というものがまったく作れないらしかった。
そんな彼なのに、一緒にいるとなんとなく安心できて、姿を見つけるといつも話かけていた。
「主人は好き?」
「はい」
ある日そう質問すると、彼はやはりいつもの調子で答えた。彼はいつもこの公園にいるが、主人の傍にいなくてもいいのだろうか。
「あなたは、違うのですか?」
問い返され、僕は一瞬思考が鈍ったのを感じた。どうなのだろうか。考えたこともなかった。僕の主人はSG社の人達ということになるのだろう。好きだとか嫌いだとか、そんなことを考えたこともなかった。
普段は機能を停止させていて、必要な時にだけ起こされ、ドールをスクラップにしてこいと命令される。その関係に疑問を感じたことはなかった。しかし満足を感じたりもしなかった。どんなにドールを破壊し褒められても、僕は人間でいうところの心を動かすことはない。ドールとしてそれが当然だと思っていた。
「よく・・・わからない」
「そうですか」
会話はここで止まると思っていた。彼はあまりお喋りではない。しかし違っていた。彼は小さく、でも、と続けた。
「あなたなら必ずわかるでしょう。主人を愛することが、どういうことかを」
慈しむように頭を撫でられる。きっと僕に兄がいたら、彼のような感じなのだろうと思った。
それからほどなくして、僕の環境は大きく変わった。SG社が不祥事を起こし、経営が危うくなったせいで本来ならば商品ではない僕まで安い金で売り出されるようになった。そして新しく僕の主人になったのは、いつか僕が助けた女性だった。
彼女は優しかった。僕をドールとしてではなく、亡くなった子供と同じように扱ってくれた。だからその分、僕が敬語を使ったり、彼女に敬称を付けて呼んでしまうと、酷く寂しそうな顔をした。
そんな顔をされると、どうしたらいいのかわからなくなってしまう。僕は彼女にそんな顔をして欲しいわけではない。ただ、笑っていて欲しかった。優しく僕の新しい名前を呼んで、その腕に抱いて欲しかった。そこまで考えて、SG社にいた頃はそんなことなんて一度も考えたことがなかったのにと、自分で驚いた。
彼女と生活をはじめて一ヶ月ほど経ったある日、僕はふと思い付いてあの公園に足を運んだ。
「お久しぶりです」
彼は相変わらず、この公園にいた。そしてやっぱり、主人の姿は見えない。まさか公園に捨てられてしまったドールなんじゃないかと思ってしまう。
「悩み事ですか?」
僕の心配をよそに、彼はそう尋ねてきた。顔に思っていたことが出ていたのだろうか。人間じゃあるまい。
しかし言われてはじめて気が付く。僕は悩んでいたのだ。言われたことを忠実に遂行していればよかったあの頃なら、こんなふうに悩むこともなかったのだろう。
「主人が変わったんだ」
「それになにか不満でも?」
首を左右に振る。僕を大切にしてくれる彼女に、不満なんてあるはずがない。あるとすれば、それは僕自身にだ。
「僕は主人が望むようなドールにはなれない」
「えぇ」
「執事タイプのドールじゃないんだ。家事すらできない」
知っているのは、ドールの壊し方だけ。命令を遂行することだけ。しかし彼女は僕に命令をしない。だから時折、戸惑ってしまう。なにをしたらいいのか、わからなくなってしまう。こんな時、自分はただの鉄の塊なのだと思い知らされてしまう。
「僕は主人のためになにかをしてあげたいのに、なにもできない。でもこんな僕でも、彼女は相変わらず優しいから、ここが苦しくなる」
胸に手をあてた。彼女に笑いかけられるたびに嬉しくなるはずなのに、反面とても苦しくなる。いっそ穴をあけた方が楽になるのではないかと思った。
彼は不意に、うつ向いている僕の手を握った。驚いて顔をあげると、口を開く。
「大丈夫」
凛とした声で、はっきりとそう言った。
「大丈夫です。主人と一緒にいられる時間は、たくさんあります。家事はいくらでも覚えられる。わからないことがあったら、主人に聞きなさい。きっと喜んで教えてくれるでしょう」
どうしてそんな感情の込められた声で喋れるのだろうと思った。いつもはもっと、無機質な声をしているというのに。その上、まるで彼女のことを知っているような口調だ。
僕が唖然としていると、彼が真っ直ぐと目を合わせて来た。澄んだガラス玉のような、全てを見透かしているような瞳だった。
「私達は主人のためなら、なんでもできる」
言われて、ハッとした。そうだ、彼の言う通りだ。もう命令をされてそれに従っているだけでは駄目なのだ。自分から行動を起こさなくてはいけない。誰のためでもない。愛する主人のために。
以前、彼の言っていたことを思い出す。主人を愛するということは、こういうことか。
そのことを教えてくれた彼にお礼が言いたくて、僕は口を開きかける。しかしその前に、別の声が聞こえた。
「ちょっと、ドール!いつまで私を待たせる気よ」
声のした方を見る。そこには、可愛らしいが気の強そうな顔立ちをした女の子がいた。
「申し訳ありません、カヤ様。もうそちらへ参ります」
彼が恭しく言う。どうやらこの少女が彼の主人らしい。そういうば、主人と二人で暮らしていると言っていたっけ。
「あの人が主人?」
尋ねると、彼が僕を振り返った。そして再び驚く。笑っていた。目を細め、口端をわずかにつり上げて、とても愛しげに。
「はい。あの方が私のお仕えしている主人です。そして私の・・・――」
「ドール、早くしなさい!」
最後の言葉が彼の主人の声によってかきけされてしまう。彼はもう一度謝ると、主人の元に歩きだした。並ぶと、彼女は自然な様子で彼の腕に自分の腕を絡める。そして二人同時に僕を振り返った。
「さようなら、私の兄弟」
彼はそう言うと、主人と一緒にフッと消えてしまった。まるでなにかの手品のようだった。
空を見上げる。雲一つない、綺麗な空だった。彼らはあそこへ行ってしまったんだな、と漠然と感じた。
僕は確かに聞いたのだ。彼が最後に、『私の妻』と言ったのを。
「葉介・・・!」
名前を呼ばれる。振り返ると、そこには慌てた様子でこちらに駆け寄ってくる僕の主人がいた。そういえば、なにも告げずに家を出てきたんだった。
「もう、どこに行ってたの!勝手にいなくなったりしたら駄目じゃない」
抱きしめられる。温かい。
「ごめんね、母さん。今度からは気をつけるよ」
自然と、そんな言葉が出た。彼女は一瞬驚いたような顔をする。だけどすぐに、泣き笑いのような表情になった。
「うん・・・うん。わかってくれればいいの。さぁ、一緒にお家に帰ろう」
手を繋ぎ、並んで歩き出す。もう僕の心は苦しくない。
「ねぇ、今度僕に料理を教えてくれる?」
「なら、帰ったら一緒に夕食の支度をしようね」
僕は人間にはなれないが、人間のパートナーになることはできる。そのことを教えてくれた彼の姿は、もう二度と見ることはなかった。
END
未来の15歳ネス+擬人化ギーグです。
私はギーグに夢を持ち過ぎてると思う。突っ込んだら負けです。
ギーグとネスの脳内設定は過去ログを参考に。
なにをするあてもなく、オネットの街中に遊びに来ていたネスは、ふと街の地図が描かれている看板の前で立ち尽くしている人を発見した。全体的に髪が長く、前髪が顔を覆ってしまっているため表情も性別もわからない。ただ、青い色をした肌はやたらと目に付いた。
声をかけた方がいいのだろうか、とネスは考える。途方に暮れたように看板を眺めるその姿は、迷子そのものだ。ずいぶんと困っているのだろうというのが傍目から見てもよくわかる。
しかし大抵、肌の色が青ざめている人は(あの人の場合本当に青いが)、声をかけると襲いかかってくる。ネスもそれを体験済みだ。
どうしようか、と思い、ネスは改めて相手を見る。まるでこの世に独りだけ取り残されてしまったような雰囲気だ。基本的に困っている人を見ると放っておけない性格のネスは、助けてあげたくなってしまう。
ポケットの中を探った。そこには家を出る前に入れてきたヨーヨーが入っている。
もし襲ってきたらこれでなんとかしよう。
そう思い、ネスは声をかけることにした。
「どうしたの?」
ビクッと、大げさなくらい相手の肩が跳ね上がった。長い黒髪を揺らしながら、こちらを見る。
「ソノ・・・エエト」
いきなり声をかけられたからなのか、ずいぶんと慌てているようだった。小さく紡ぎ出されるその声は、若い男性のものだがずいぶんと頼りない。
「迷子?」
「ア・・・ハイ。ほてるノ場所ガワカラナクテ・・・」
イントネーションが微妙に違う。外国の人だろうか。このオネットに観光で来たのか、それとも仕事で来たのかはわからないが、どちらにしても珍しいことだ。
「よかったらホテルまで案内しようか?どうせこの近くだし」
「エ?」
緊張したように彼がネスを見る。思わず、苦笑してしまった。
「そんな身構えなくても、別にとって食べたりはしないよ」
言ってから、ネスは歩き出した。20歩ほど歩いてから彼が自分についてきていないことに気が付いて、振り返る。そして手招きをした。ハッとしたように彼は肩を揺らすと、小走りに近付いてくる。
なんか飼い主に駆け寄る仔猫とか仔犬みたいだ。
ネスがそう思いながら待っていると、あと数歩でこちらに着くというところで彼の体が大きく揺らいだ。倒れる、と思った瞬間には、もうネスは動いている。数歩踏み出し、倒れてくる彼の体を抱きしめるようにして支えた。ネスよりも身長は高いはずなのに、ずいぶんと華奢で軽い体だった。
近くだと前髪の間から彼の目が見えた。綺麗な金色の瞳が、驚いたように揺れている。ネスもまた、表情には出さないものの、予想以上に冷たすぎる彼の体温に驚いた。
「大丈夫?」
「ス、スミマセン・・・!マダ、コノ体ニ慣レテイナクテ・・・」
「え、体?」
「ア、イエ・・・ナンデモ、ナイデス」
彼の体を放すと、ネスは相手の冷たい手を握った。わずかに緊張をしたように手をこわばらせる彼に、ネスは安心させるように笑いかける。
「これなら転びそうになっても大丈夫だよね」
言ってから、二人は並んで歩き出した。
ネスが自己紹介をすると、彼はギーグと名乗った。最初は話しかけてもどもるばかりだったが、緊張が解けてきたのかしだいに普通に喋るようになってきた。しかし相変わらず、イントネーションが微妙に違っていて、ネスはやはり外国から来た人なのだろうと思った。
「ギーグって凄く低体温だよね。寒くない?」
「ソウ・・・デスカ?私ハコレガ、普通ナノデスガ。ネスサンガ、高スギルノデハ?」
彼の言葉に、ネスはぷぅと頬を膨らませてみせる。
「なに?それってぼくが子供体温だ、って言いたいの?」
「ソ、ソンナコトハ・・・」
ネスの機嫌を損ねたと思って慌てるギーグに、思わず噴きだしてしまう。そして、嘘だよ、と笑いながら言った。
そうこうしているうちに目的地にたどり着き、二人は一度ホテルの前で立ち止まる。
「ネスサン、ココマデ案内ヲシテイタダイテ、アリガトウゴザイマシタ」
腰を折りながら丁重に礼を言われる。少し親切にしただけなのにここまでかしこまられて、ネスはなんだか気恥ずかしくなってしまった。それほど大したことはしていない。ここまで丁重に礼をされると、不思議な気分になる。
「そんなかしこまらなくていいって。ぼくだって好きでやったんだから」
なんだか、ギーグという人は放っておけないのだ。ネスよりも歳上だろうに、どこか雰囲気が不安定で支えてあげたくなってしまう。独りにしておいたら壊れてしまうのではないかというほど、不安定で繊細な印象を与える人物だった。
「それより、一人でチェックインできる?」
ホテルにたどり着くまでに気が付いたことの一つに、ギーグは物凄く人見知りだということがある。ネスが顔見知りの人に挨拶をするたびに、彼は緊張をしたようにこちらの手を強く握りしめてきた。
この問いにギーグが困ったような顔をしたので、ネスは無言で彼の手を引いた。彼の代わりに部屋を取り、チェックインをする。それからまた手を引いて、部屋まで案内をしてあげた。
部屋に着くと、やはり彼は丁重に礼を言ってくる。それに応えてから、ネスは部屋を見渡した。なかなか良い部屋だ。お金持ちだな、と感心する。しかしよく見ればギーグは手ぶらだ。荷物らしいものを持っていない。
「ねぇ、荷物はどうしたの?まさかどこかに置いて来ちゃったんじゃ・・・」
「荷物?」
ギーグは一度小首を傾げ、すぐに納得をしたような顔をする。
「地球デ生活ヲスルニハ、必要ナモノガアルノデスネ。ソレナラ、コノ街デ買オウト思イマス」
「ならぼくもついて行くよ。街の案内もできるし、それに見せたい場所があるんだ」
そうと決まれば、とネスは彼の手を引いた。
「イ、イインデスカ?ソコマデシテイタダイテ・・・」
「別に予定があるわけじゃないし、乗りかかった船だから気にしないで。きみが迷惑なら別だけど・・・」
「ソ、ソンナコトアリマセン!ゼヒ、オ願イシマス」
こうしてネスは再びギーグを外へつれだした。街の案内をしながら、生活必需品を買ってゆく。やはり人見知りの気があるようだが、それでも楽しそうでネスはなによりだった。
どうやら見るもの全てが珍しいらしく、なにかを見つけてはこれはなにかと質問をしてくる。その表情は子供のようで、興奮のせいか頬が赤く染まっていた。これほど楽しんでもらえると、ネスとしても案内のしがいがある。
昼食は一旦ホテルに戻り、ピザを注文して二人で食べた。ギーグは溶けたチーズが伸びるのを見ていたく感動をしているようだった。
午前中のうちに必要なものは全て買ってしまったので、午後からはオネットの観光がメインとなる。オネットには観光らしい観光をできるところはないが、それでもギーグは楽しんでいたようなので、ネスは安心する。
「ソウイエバ、ネスサンノ見セタイ場所ッテドコナンデスカ?」
日が傾きはじめた頃、オネットの西にある雑木林を並んで歩いていると、思い出したようにギーグは尋ねた。
「それは・・・」
ネスが言いかけたところで、どこからか低い唸り声が聞こえた。二人同時にそちらに目を向けると、そこには野良犬が鼻に皺を寄せて牙を剥き出しにしながらこちらを睨んでいた。テリトリーに入ってしまったのだろうか。時折いるのだ。やたらと人間に襲ってくる動物というのが。
まずい、っと思った瞬間、犬はより近くにいた方のギーグに襲い掛かった。
「ギーグ、危ない・・・!」
慌ててネスが彼を突き飛ばす。ギーグは尻餅をつき、そしてネスは彼の代わりに犬に左手を噛み付かれた。ネスはすぐにそれを振り払うが、噛まれたところからは皮膚が裂けてだらだらと血が流れ出す。犬はまたいつでもこちらに飛びかかれるように、姿勢を低くしていた。
「ネスサン!」
自分をかばって怪我をしてしまったネスを見て、ギーグは上ずった声を上げる。そして、犬を睨んだ。
「コノ犬・・・!」
長い前髪のしたで、金色だった彼の瞳の色が赤く染まった。風もないのに、ギーグの髪がゆらゆらと蠢き始める。不穏なものを察して、犬は彼を見た。そして怯える。動物の本能なのか、自分が今とてつもなく強大なものを敵に回してしまったと理解したらしい。
犬は金縛りにあったかのように動かなくなる。ギーグはそれに手を伸ばしかけた。だがその瞬間、犬の鼻先に丸い物体がぶつかる。キャン、と悲痛そうな声を上げた。その衝撃で体が動くようになったのか、犬は一目散に駆け出して逃げてゆく。
ギーグがネスの方を見ると、ネスは右手にヨーヨーを持っていた。それで攻撃をしたらしい。
「突き飛ばしちゃってごめんね。怪我はない?」
ヨーヨーをポケットにしまい、ネスは未だに尻餅をついたままの彼に手を伸ばす。手首を取ると、引っ張り起こした。
「ワタシハ大丈夫デス。ソレヨリモネスサンガ・・・」
「ぼくも大丈夫だよ。ほら」
ネスはギーグの前に左手を差し出す。先ほどまでは血が流れていたはずなのに、すでに止まっていた。というよりも、血の跡だけで傷跡が綺麗に消えている。どういうことだ、とギーグは首をかしげた。
「ぼくはちょっとした超能力を使えるから、簡単な傷なら治せるんだ。だから、あれぐらいは平気なんだよ」
ギーグはネスの左手を取り、まじまじと見る。指先で皮膚にこびり付いた血をこすった。その下には、やはり傷跡は残されていない。人間にもこんな不思議なことができる者がいるのかと、ギーグは感心した。
そんな彼をネスはじっと見つめた。彼の顔は相変わらず前髪で隠れているせいでよく見えない。
「ド、ドウシタンデスカ?」
無言で見つめてくるネスに、ギーグはどぎまぎしながら尋ねる。傷は治ったとはいえ、やはり自分のせいで怪我をさせてしまったことを怒っているのだろうか、と考えた。
「その前髪、邪魔じゃないかなぁ、と思ってさ」
言いながら、背負っているリュックサックをおろし、なにかを探し始めた。そして目的の物を取り出す。
「午前中に行った雑貨屋で、これ買ってきたんだけど・・・」
出てきたのは女の子が使うような、赤いヘアピンだった。腕を伸ばし、ギーグの前髪を留める。その頃には彼の目の色は元に金色に戻っていたので、ネスはギーグの正体を疑うことはなかった。
ようやくまともに見れた彼の顔は、ネスが思っていたよりも整った顔立ちをしていた。
「よかった、凄く似合ってるよ」
言われて、ギーグは軽くヘアピンに手で触れた。
「それあげるよ。よかったら使ってね」
「エ・・・?」
「ギーグにプレゼントする、ってことだよ」
その言葉に、嬉しさのせいか彼はうっすらと顔を赤くした。
「ア、アリガトウゴザイマス・・・!」
あまりにも彼が嬉しそうな顔をするものだから、ネスはこちらまで嬉しくなって笑った。まさかヘアピンだけでここまで喜ばれるとは思っていなかった。もっと他のものをプレゼントしたらいったいどんな反応をしてくれるのだろう、と思ってしまう。
「視界もよくなったことだし、それに時間だし、行こうか」
「時間?」
歩き出すネスの背中を追いかけながら、ギーグは問う。
「この先にクチバシ岬ってところがあってね、海が一望できるんだよ。そこを見せたかったんだ」
「海、知ッテマス。青インデスヨネ。一度近クデ見テミタカッタンデス」
はしゃぐギーグに、ネスはこれからの彼の反応を想像して可笑しくなった。
しばらく木々ばかりが続いていたが、やがて視界が開く。さえぎるものがなにもないそこは、広大な海を一望することができた。
「凄イ・・・」
ただ一言、ギーグが感嘆の言葉をもらす。彼の予想に反して、海は青い色をしていなかった。その代わり、海に飲み込まれるようにして沈んでゆく夕陽の光を浴びて、オレンジ色に染まっている。空も海と同じ色をしていた。太陽によって染め上げられたそれらは、想像していたものよりもずっと美しい光景だった。
二人は無言で沈む夕陽と、徐々に闇に染まっていく海と空を眺めていた。やがて完全に太陽が沈みきる前に、ネスが口を開く。
「これを見せたかったんだ。ぼくがオネットで、一番好きな場所と光景を」
ギーグはネスの方を見た。感動と興奮が混ざり合ったような表情をしていた。今にも涙さえ流しそうだ。
「地球ニハ、私ノ知ラナイモノガ沢山アルノデスネ。コノ地ヘ来テヨカッタデス。ネスサンニモ出会エテ、本当ニ嬉シイ・・・」
深く感動したような、わずかに震える声で言った。
ネスとギーグは元来た道をたどって歩く。完全に太陽が沈んで真暗になる前に、雑木林を抜けなければいけない。足元が暗くて危ないからと、ネスは再び彼の手をしっかりと握った。ギーグもまた、それを握り返しながら歩く。どちらも無言だった。先ほど見た光景を胸の中で思い返している。
雑木林を抜ける頃には太陽はすでに沈みきっていた。しかし街の灯りのおかげで、歩くのに不便はない。そのままネスはギーグをホテルまで送る。
「今日ハ、本当ニアリガトウゴザイマシタ。トテモ楽シカッタデス」
「ぼくもギーグが素直に楽しんだり喜んだりしてくれるから、楽しかったよ」
ギーグは小さくうつむいた。暗がりにいるせいではっきりとはわからないが、顔を赤くしているようだった。なにか言いたいことがあるのか、小さく口を開いたり閉じたりしている。彼の意図を察して、ネスは先に口を開いた。
「なに?」
「アノ・・・私ハシバラクココニ滞在ヲスル予定ナノデ・・・モシヨカッタラ、マタ・・・会ッテイタダケマスカ?」
顔を小さく上げて、うかがうようにしてネスを見た。断られたらどうしよう、という顔をしている。そんな彼の不安を打ち消すように、ネスは笑った。
「もちろんだよ。じゃあまた明日ね」
「明日・・・」
手を振ってから駆け出すネスに、ギーグも慌てて振り返す。
明日、とは、明日も会ってくれるということだろうか。
背を向けて走るネスの背中を見送りながらそう思い、ギーグは小さく口元をほころばせた。
END
そんな感じの捏造出会い話。まだほぼ10割自我が残っているので情緒は安定しているようです。これからだんだんと自我が崩壊していくんだと思います。
なんか雰囲気が物凄くホモホモしい。ネス←ギーグでもいい感じです。
私はギーグをなんだか物凄く可愛い生き物と勘違いしてます。
KAITO兄さんの歌うSMILES and TEARSが好きです。お勧め。
http://www.nicovideo.jp/watch/nm3554678
http://www.nicovideo.jp/watch/sm1161710
確かに本を買っちゃうと勉強よりそっちを優先するけど、まったくしなくなるわけじゃないのに・・・!
これでも自重してるんです、禁欲してるんです。漫画読んでないしパソコン触ってないし小説も寝る前と朝しか書いてないし。
それに先生からARMSの続きを借りるのも我慢してるんです。今は武士が不思議の国?に迷いこんで、ナイトと出会ったとこで止まってます。続きが気になりすぎてやばい。ナイト可愛い。その髪の毛にもふもふさせてくだしあ><
密かにホワイトラビット×ナイトフラグなんじゃないかと思ってる。
テスト終わったら借りる。ブックオフに行って黒沢買う。本屋で死化粧師5巻とよつばと7、8巻買う。あと通販でいろいろ買いたい。
まだ買ってないのはなんだ。グインサーガは3巻出た?ロマンの2巻はまだ?
前回のテストの時は中国の所だったからなんとかなったけど、今回は古代オリエント時代とヘレニズム時代です。カタカナばっかりで私涙目。
なんとか覚えようと、ベタに脳内で国や人種を擬人化させて見ました。そしたら案外簡単に覚えられて噴いた。二次元は優秀です。
メソポタミアはティグリス川とユーフラテス川に抱かれて育った子。自然物大好き。大好きすぎて信仰の対象にしちゃった。とりあえずジッグラトという神殿作ってみたけど、日干しレンガだったから現代にまで残らなくて涙目。
月が好きすぎて暦の参考にしちゃった子。
60までしか数えられない。60までいくと1に戻る。
エジプトはなんか変な子。いつも死者の書とか厨ニ病患者が喜びそうなタイトルの本を読んでる。他にもミイラを作ってみたり、馬鹿でかい墓を作ってみたりでやっぱり厨二病かもしれない。エジプトの墓作り技術は世界一ィィィィィィィ!!パピルスとかも作っている辺り、意外と頭がよく器用なのかもしれない。
多神教。神様たくさん。でも一番偉いのは太陽神。だから太陽を参考に暦考えるよ!政治も神様の意思に従ってするよ!
10までしか数えられない。10までいくと1に戻る。
シュメールとアッカドは空気。
アムルは古バビロニア王国を作った子。とりあえず王様の名前からとって、法典の名前をハンムラビにしておく。片目を抉られたら、その相手の片目を抉るのは合法。
ヒッタイトは青き銅よりも強かな鉄をよろった子。最新鋭の戦車で古バビロニア王国を滅ぼす。
フェニキアは貿易が得意な子。アルファベットの起源であるフェニキア文字で有名。
ヘブライは行くところ行くところで迫害されすぎてちょっと病んじゃった子。心の安定を求めてユダヤとかヤハウェとかいう脳内彼氏を作った。その脳内彼氏の設定とか妄想を書き込んだ書物が旧約聖書。
いつか自分達の一族が救世主によって救われると本気で信じている。
アッシリアは初めてオリエントを統一した子。でも服属民族に抵抗されてすぐに分裂してしまう。
アケメネス朝ペルシアはササン朝ペルシアのお姉さん。ダレイオス君がもっと領土を広げようとギリシアに喧嘩を売って遠征するけど、フルボッコにされる。いわゆるペルシア戦争。これによってだんだんと国力を減らしていく。
そしてヘレニズム時代へ。
今度は逆にマケドニアのアレクサンドロス大王が攻めてくる。東方遠征と言われているけれど、某ゲームも某リーゼントも関係がないのです、たぶん。
アレクサンドロス、たった10年でギリシア~インダス川辺りまでを支配してしまうという鬼神っぷり。アレクサンドロス大王に続けー!
しかし遠征を終えて一年後、マケドニアに帰っている最中に病でころっと逝ってしまう。ミラよ・・・これが貴柱が望んだ結末なのか・・・!
跡取りを作らずに大王が死んでしまったばっかりに、残った広大な領土を求めて国が分裂。今やヘレネス同士で争っているのか・・・。
こうしてアンティゴノス朝マケドニア、セレウコス朝シリア、プトレマイオス朝エジプトが生まれる。ヘレネス同士が争う傍で、時代は確かに奔り始めているようです。
パルティアは・・・この子も空気。セレウコス朝と争って領土を広げる。しかしその後ササン朝ペルシアによって滅ぼされる。
ササン朝ペルシアはアケメネスの妹。お姉ちゃんが大好きで、彼女の全盛期時代に近づこうとするが、持ち前のインターナショナルな性格により迷走している感がある。ビザンツとクシャーナにはさまれているのがいいのか悪いのか・・・。
なんか知らないけど火が大好き。大好きすぎてゾロアスター教とか超マイナーな宗教を国宗にしてしまう。しかしキリスト教を取り入れたり、いろいろな宗教の特色を持ったマニ教を作ったりで、あんまりこだわりはないのかも。宗教に限らずいろいろな国の文化を取り入れちゃってる子。ペルシア文化の再興は?
美術が得意。中国を通って日本にも影響とか与えちゃう。
ニハーヴァントの戦いにより、イスラム勢力に敗北し、滅亡。
とりあえず世界史の範囲はこんな感じです。私がわかりやすいように書いているので、本気にしたらダメですよ。
と言いつつネス+ギーグ小説を書き始めてる私はなんなの?
なんか冒頭のところを書いてる時に、この話どこかで見たことあるな、と思ったら夢の中ででした。
夢で見た話をほとんど忘れかけた頃に書いて思い出す、ということが時々あります。
無意識に夢で見たことを覚えてて書いてるのか、ほんとに正夢なのかは知りませんが。
でも今回の場合、まだMOTHER2をプレイする数ヶ月前に見た夢だったし、そのころギーグなんてまったく知らなかったので自分でもびっくりです。なんという予知夢。
人間のこういうところが凄いと思います。虫の知らせ的な。
そんなわけで私がネス+ギーグは以前から運命付けられていたので、テスト期間だろうと書くのです(駄目だ、こいつ)
旬なものは旬なうちに書いておかないと書かなくなっちゃうから・・・!
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