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セレエンとミュウミュツで短い話を。










 ある日、セレビィはエンテイになにも言わずに手を差し出した。
「……?」
 彼女の意図が読めないエンテイは、それでも小首をかしげながら前足をセレビィの小さな手の上に乗せる。するとセレビィは今度はクイと顎を引いた。それを見てエンテイは前足を降ろし、もう一方の前足を乗せる。
 にこり、とセレビィは笑った。
「あぁもう、エンテイったら可愛いんだからぁ」
 甘えるような声で言うなり、セレビィはエンテイに頬ずりをする。それでは飽き足らなくなると、今度は何度もついばむようなキスをした。
「セレビィ?」
 声をかけるが、彼女には届いていない。ただ可愛い可愛いと繰り返している。エンテイはなんだかよくわからなかったが、セレビィの機嫌が良いのならそれでいいか、と思いいつまでも彼女の好きなようにさせた。
 良くできた忠犬が、ここに一匹。


 そんな話をセレビィからノロケたっぷりに聞かされたミュウは、ただ今ミュウツーと対峙中だった。やはりなにも言わす、しかし期待を込めた瞳で彼に手を差し出す。
「…………」
 そんなミュウをミュウツーは冷ややかな瞳で見返した。次に、自分に差し出されている小さな手を見る。
「あ……」
 パシ、とミュウツーの太く長い尾がミュウの手を払いのけた。忌々しい、とでも言いたげだ。
「なにをするのさ!」
 ミュウにしてみれば予想外のできごとに、思わず喚く。そんな彼をやはり冷ややかな目で見ながら、ミュウツーはフン、と鼻を鳴らした。
「不快なものを払ってなにが悪い」
 不快とまで言われてしまったミュウは、キッと大きな瞳をつり上げてミュウツーを睨んだ。
「なんで手を乗っけてくれないのさ!エンテイはなにも言わずに乗せてくれたって言ってたのに!」
「ならエンテイ達のところに行ってこい。そして二度と戻ってくるな」
「やだやだー!ミュウツーじゃないとやだー!」
「煩い」
 駄々をこねるミュウにミュウツーは眉間にシワを寄せる。マジうざい。
 宙に浮いたまま四肢をばたつかせている自称父親を見ながら、余計なことを吹き込むなとセレビィに言っておかなくてはいけない、と思った。


END






やっぱりエンテイって犬のイメージです。狛犬てきな。
猫科よりも犬科の生き物に見えます。
ミュウツーの最近のスれっぷりは以上。そろそろお仕置きが必要ですか。
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1月14日生まれの新潟県民。

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最近はfkmt作品に手を出してます。
乙一作品と三原ミツカズ作品と藤田和日郎作品も好き。
節操なしの浮気性です。
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