おっさんと人外を中心によろずっぽく。凄くフリーダム。
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ジョルディアをリクエストしてくださった匿名の方に捧げます。
微妙に以前書いたジョルノとジョルノ母の話の続きっぽい。
午後の穏やかな一時。そんな平和なパッショーネアジトに、珍しい来訪者がやってきた。
「ジョルノ、どういうつもりなんだ!」
買い物帰りらしく、腕に紙袋を抱えたまま部屋に入ってくるなりディアボロが怒鳴る。いつもなら引きずってでもしないとジョルノのところにはやってこないというのに、自らやってくるとは珍しい。
なんの前置きもなく怒鳴られ、ジョルノはソファに座ったまま小さく首を傾げた。向かいのソファに座っているトリッシュは、父親が乱入してきたにも関わらず反応を示さないままファッション雑誌に目を落としている。
「なんなんですか、いきなり」
「貴様、いったい自分の母親になんと言って私のことを紹介しているんだ」
ジョルノは自分の若い母親を思い出す。親子というよりは、友達感覚で接している彼女。当然、自分の好きな人、つまりディアボロのことも話している。
「さっき買い物をしていたら、貴様の母親だという女に声をかけられたぞ」
知らない日本人女性からいきなりハイテンションで、しかも親しげに話しかけれれば誰でも驚く。
ねぇ、あなたもしかしてディアボロじゃない?……あぁ、やっぱりそうだわ。写真で見るよりずっと美人さんねぇ。ハルノも人を見る目があるわ。ハルノとは仲良くしてる?今度、娘さんも連れてうちに遊びに来なさいな。ゆっくりとお話しもしたいし……。ねぇ、絶対よ。あ、別にとって食べるようなことはしないから安心して。ただ、どんなふうにあなたとハルノが出会ったのかを聞きたいの。
ジョルノの母親はそうやって好きなだけまくしたてると、笑顔で去っていった。
「別に母には変なことは言ってませんよ。ただ、あなたが僕の彼女だと紹介したんです」
本当は好きな人、とだけ言ったのだが、どんな反応をするかと思い嘘をついてみる。
「誰が彼女だ!貴様とそんな関係になるんなら死に続けていた方がましだ」
「そんなつれないこと言わないでくださいよ。僕とボスの仲じゃないですか」
気の長い方ではないディアボロは、付き合っていられない、ときびすを返して部屋から出て行こうとする。しかしジョルノは素早く立ち上がり、彼に近付くと手首を掴んだ。
心底嫌悪した顔で睨まれるが、それを笑顔でかわす。
「なんなら家族に許可を取りましょうか?」
「あぁ?」
なんのことだ、と問う前に、いきなりジョルノのスタンドでグイと引っ張られてしまう。突然の力に抵抗できず、ディアボロの体が前のめりになった。手を離してしまい、支えの無くなった紙袋が床に落ち、中身が散らばる。
そんなことなど気にせずにジョルノはディアボロをトリッシュの前にまで引きずって行くと、床に手と膝を付いて彼女を見上げた。ディアボロはうつ伏せに倒れ、G・Eによって床に頭を押し付けられている。
「娘さん、お父さんを僕にください」
男らしく、ジョルノはそう言った。
雑誌から顔をあげたトリッシュは、冷めた目でジョルノを見る。
「なにそれ」
ジョルノの言葉はスルーしつつ、そのポーズはなんだと尋ねた。
「土下座です。日本人が最大限の誠意を見せる時に使う奥義ですよ」
意気揚々とジョルノが説明をする。奥義ってなんだ、奥義って。
なにかを考えるようにトリッシュは無言でジョルノを見つめた。だがやがてつまらなそうに言う。
「そのわりには、あなたから一欠片の誠意も伝わらないんだけど」
むしろなんか余計に腹が立つ。土下座をしているにも関わらず、尊大さが見え隠れしている。これでいいんだろ、的な。
「もっと哀れっぽくできないの?なんか余計に腹が立つわ」
「すみません、これぐらいで砕けるような、やわなプライドは持ち合わせていないので無理です」
土下座をしてもジョルノには痛くも痒くもないのだろう。むしろ痛いのは頭を床に押し付けられているディアボロの体と心だ。
「ジョルノ……貴様いい加減に手を退けろ」
くぐもった声でディアボロが怒りを滲ませながら言う。しかしジョルノはゆるく首を振った。
「僕はもう手を離してますよ」
そう言うが、確かにまだ頭を押さえつけられている感覚がある。そんなはずはあるか、とディアボロは言おうとして、ようやく気が付いた。この頭を押さえているものは、手の感じではない。もっと堅いなにかだ。一部に出っ張りがある。この感覚は……。
「……トリッシュ?」
恐る恐る娘の名前を呼ぶ。すると彼女は今気がついた、というようにハイヒールを履いた足をディアボロの頭から退けた。最初に頭を押さえ付けたのはジョルノで、あとはずっとトリッシュが足で踏みつけていたのだ。
まさか自分の娘に踏みつけられると思っていなかったディアボロは、体を起こすと若干青ざめた顔でトリッシュを見る。
「私はお前になにかしてしまったか……?」
「いいえ、ごめんなさい。無意識だったわ」
いったいどこの世に、自分の父親を無意識に踏みつける娘がいるというのだ。我が娘ながら怖い、とディアボロは思った。
「……それで、ボスは今日から僕がもらいますが、よろしいですね?」
親子のプチSMには興味がないとばかりに、ジョルノは話を元に戻す。トリッシュはそんな彼を一瞥した。
「却下」
それだけで一蹴してしまう。断られるつもりではなかったジョルノは、わずかにムッとしたような顔をした。
「なぜですか。僕はこんなにボスが好きなのに」
「ジョルノが誰を好きだろうと、私には関係ないわ。だからあの人以外なら誰とでも付き合ってちょうだい」
ジョルノもトリッシュもお互いに引く気はないらしく、二人は睨み合う。
「嫌ですね、その歳でファザコンって。いい加減父離れしないと気持ち悪いですよ」
「ホモになにを言われようと、なんとも思わないわね」
その後延々とジョルノとトリッシュの罵り合いは続いた。
一方ディアボロは地味に白熱している二人に気が付かれないよう、こっそりと立ち上がる。そして亀の中に逃げこんだ。
「あの二人がなにを考えているのかがわからない……」
「わからない方が身のためということもあるんじゃないのか?」
ポルナレフとそんな会話をしていたという。
END
ジョルディア・・・?
ジョルノとトリッシュは悪友にしてSコンビ。
ボスとポルナレフは仲良しさんです。
匿名様、こんなものでよかったらお持ち帰りください。
微妙に以前書いたジョルノとジョルノ母の話の続きっぽい。
午後の穏やかな一時。そんな平和なパッショーネアジトに、珍しい来訪者がやってきた。
「ジョルノ、どういうつもりなんだ!」
買い物帰りらしく、腕に紙袋を抱えたまま部屋に入ってくるなりディアボロが怒鳴る。いつもなら引きずってでもしないとジョルノのところにはやってこないというのに、自らやってくるとは珍しい。
なんの前置きもなく怒鳴られ、ジョルノはソファに座ったまま小さく首を傾げた。向かいのソファに座っているトリッシュは、父親が乱入してきたにも関わらず反応を示さないままファッション雑誌に目を落としている。
「なんなんですか、いきなり」
「貴様、いったい自分の母親になんと言って私のことを紹介しているんだ」
ジョルノは自分の若い母親を思い出す。親子というよりは、友達感覚で接している彼女。当然、自分の好きな人、つまりディアボロのことも話している。
「さっき買い物をしていたら、貴様の母親だという女に声をかけられたぞ」
知らない日本人女性からいきなりハイテンションで、しかも親しげに話しかけれれば誰でも驚く。
ねぇ、あなたもしかしてディアボロじゃない?……あぁ、やっぱりそうだわ。写真で見るよりずっと美人さんねぇ。ハルノも人を見る目があるわ。ハルノとは仲良くしてる?今度、娘さんも連れてうちに遊びに来なさいな。ゆっくりとお話しもしたいし……。ねぇ、絶対よ。あ、別にとって食べるようなことはしないから安心して。ただ、どんなふうにあなたとハルノが出会ったのかを聞きたいの。
ジョルノの母親はそうやって好きなだけまくしたてると、笑顔で去っていった。
「別に母には変なことは言ってませんよ。ただ、あなたが僕の彼女だと紹介したんです」
本当は好きな人、とだけ言ったのだが、どんな反応をするかと思い嘘をついてみる。
「誰が彼女だ!貴様とそんな関係になるんなら死に続けていた方がましだ」
「そんなつれないこと言わないでくださいよ。僕とボスの仲じゃないですか」
気の長い方ではないディアボロは、付き合っていられない、ときびすを返して部屋から出て行こうとする。しかしジョルノは素早く立ち上がり、彼に近付くと手首を掴んだ。
心底嫌悪した顔で睨まれるが、それを笑顔でかわす。
「なんなら家族に許可を取りましょうか?」
「あぁ?」
なんのことだ、と問う前に、いきなりジョルノのスタンドでグイと引っ張られてしまう。突然の力に抵抗できず、ディアボロの体が前のめりになった。手を離してしまい、支えの無くなった紙袋が床に落ち、中身が散らばる。
そんなことなど気にせずにジョルノはディアボロをトリッシュの前にまで引きずって行くと、床に手と膝を付いて彼女を見上げた。ディアボロはうつ伏せに倒れ、G・Eによって床に頭を押し付けられている。
「娘さん、お父さんを僕にください」
男らしく、ジョルノはそう言った。
雑誌から顔をあげたトリッシュは、冷めた目でジョルノを見る。
「なにそれ」
ジョルノの言葉はスルーしつつ、そのポーズはなんだと尋ねた。
「土下座です。日本人が最大限の誠意を見せる時に使う奥義ですよ」
意気揚々とジョルノが説明をする。奥義ってなんだ、奥義って。
なにかを考えるようにトリッシュは無言でジョルノを見つめた。だがやがてつまらなそうに言う。
「そのわりには、あなたから一欠片の誠意も伝わらないんだけど」
むしろなんか余計に腹が立つ。土下座をしているにも関わらず、尊大さが見え隠れしている。これでいいんだろ、的な。
「もっと哀れっぽくできないの?なんか余計に腹が立つわ」
「すみません、これぐらいで砕けるような、やわなプライドは持ち合わせていないので無理です」
土下座をしてもジョルノには痛くも痒くもないのだろう。むしろ痛いのは頭を床に押し付けられているディアボロの体と心だ。
「ジョルノ……貴様いい加減に手を退けろ」
くぐもった声でディアボロが怒りを滲ませながら言う。しかしジョルノはゆるく首を振った。
「僕はもう手を離してますよ」
そう言うが、確かにまだ頭を押さえつけられている感覚がある。そんなはずはあるか、とディアボロは言おうとして、ようやく気が付いた。この頭を押さえているものは、手の感じではない。もっと堅いなにかだ。一部に出っ張りがある。この感覚は……。
「……トリッシュ?」
恐る恐る娘の名前を呼ぶ。すると彼女は今気がついた、というようにハイヒールを履いた足をディアボロの頭から退けた。最初に頭を押さえ付けたのはジョルノで、あとはずっとトリッシュが足で踏みつけていたのだ。
まさか自分の娘に踏みつけられると思っていなかったディアボロは、体を起こすと若干青ざめた顔でトリッシュを見る。
「私はお前になにかしてしまったか……?」
「いいえ、ごめんなさい。無意識だったわ」
いったいどこの世に、自分の父親を無意識に踏みつける娘がいるというのだ。我が娘ながら怖い、とディアボロは思った。
「……それで、ボスは今日から僕がもらいますが、よろしいですね?」
親子のプチSMには興味がないとばかりに、ジョルノは話を元に戻す。トリッシュはそんな彼を一瞥した。
「却下」
それだけで一蹴してしまう。断られるつもりではなかったジョルノは、わずかにムッとしたような顔をした。
「なぜですか。僕はこんなにボスが好きなのに」
「ジョルノが誰を好きだろうと、私には関係ないわ。だからあの人以外なら誰とでも付き合ってちょうだい」
ジョルノもトリッシュもお互いに引く気はないらしく、二人は睨み合う。
「嫌ですね、その歳でファザコンって。いい加減父離れしないと気持ち悪いですよ」
「ホモになにを言われようと、なんとも思わないわね」
その後延々とジョルノとトリッシュの罵り合いは続いた。
一方ディアボロは地味に白熱している二人に気が付かれないよう、こっそりと立ち上がる。そして亀の中に逃げこんだ。
「あの二人がなにを考えているのかがわからない……」
「わからない方が身のためということもあるんじゃないのか?」
ポルナレフとそんな会話をしていたという。
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シノハ
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女性
自己紹介:
1月14日生まれの新潟県民。
ジョジョラーでケモナーでおっさん&おじいちゃんスキーでSHK国民。
最近はfkmt作品に手を出してます。
乙一作品と三原ミツカズ作品と藤田和日郎作品も好き。
節操なしの浮気性です。
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