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6部最愛はジョンガリ・Aです。なにあの子、可愛い。三つ編み可愛い。ていうか軍人だけにいい体してますよね。大好き。
そんなわけでディオ×仔ジョンガリです。本当は大人ジョンガリ書きたかったけど、絡む人が見つかりませんでした。
いろいろ捏造注意。当社比でまともで優しいディオがいます。
この頃はまだわずかにだが視力が残っていた。それでも普通の人間のように、はっきりとものを見分けることができなかった。いつもどこか、うっすらと視界が白くぼやけている。白内障になった原因は、まぁ多分だが、わかっている。まだ幼い頃、母に思い切り目を殴られたせいだろう。最初は右目。その数日後に、左目。俺を殴ったのは故意だが、拳が目に当たったのは故意ではなかった、と思う。
母はいつもどこか苛々としていて、酒を浴びるように飲んでいた。もしくは知らない男に抱かれていた。父親は知らない。俺が物心付く前に、家から出て行った。それは当然の選択だったので、別に父を恨んだりはしなかった。ただほんの少し、自分も一緒に連れて行ってくれればよかったのにと思った。
目が見えなくなってきていても、あまり不便と感じたことはなかった。音とか臭いとかに敏感で、風の流れを感じ取るのも得意だった。それさえわかれば普通に生活をすることができた。
部屋の薄い壁の向こうから、耳障りな母の喘ぎ声が聞こえる。部屋の隅っこで耳をふさいでも、その声は聞こえた。
今日、家に連れてきた男は、いったいどんな男なのか。興味もないくせに、他に考えることがないのでそんなことを考える。母は面食いだった。だが息子の俺から見ても美人だったから、男には不自由していないようだった。母が家に男を連れてくると安心する。昔の母は俺を殴ったりするだけだったが、最近では他の男と同じように扱うようになった。つまり、セックスを強要してくる。拒否をすると、やはり殴られた。どちらも嫌だったが、殴られるくらいならと俺は母を抱いた。母は美人だが、俺の下で喘いでいる時の母は酷く醜かった。
急に、隣の部屋から母の声が聞こえなくなった。不思議に思って耳を覆っていた手をどけて、神経を集中させる。かすかに、血の臭いがした。
立ち上がり、足音を立てないようにして隣の部屋へと向かう。男を連れ込んでいる最中に俺が母の部屋に入ると彼女は怒ったが、それ以上にこの血の臭いがなんなのかが気になった。
扉の前に立つ。部屋の中には、人の気配が、確かに二つ。血の臭いは、更に濃くなった。ドアノブに手を掛け、ゆっくりと開ける。そして、目の間に広がっている光景を目の当たりにして、大きく目を見開いた。母が口を半開きにしながら、首筋から血を流していた。その血を、まるでワインでも飲むかのように、男が優雅にすすっている。確かに、血を飲んでいたのだ。こちらに背を向ける格好になっているため顔はよく見えない。しかし、喉仏を動かしているのと、血を嚥下している音が不規則に聞こえた。
俺の気配に気が付いたのか、男がこちらを振り向く。その時はっきりと、彼の顔が見えた。そう、はっきりと見えたのだ。いつものように、霞掛かっているような視界ではない。この男だけは、顔の輪郭から美しい色をした金色の髪の一本一本まで、全てが見えるようだった。
彼は俺を瞳に映すと、唇をつり上げて小さく笑う。そして、口元に垂れていた血を指先で拭った。
「この女の息子か?悪いな、餌にしてしまった」
悪い、と言いつつ、心底からそう思っていないような声色だ。別に構わない、という意思を込めて、俺は首を左右に振る。非現実的な光景を目の当たりにしたが、俺は不思議と恐怖というものを感じなかった。ただ、この人のお陰でもう自分は母に殴られないし、嫌なことを強要されずに済むのだと安堵した。
男は女に負けず劣らず、美しい顔立ちをしていた。どこか冷たい雰囲気を持っていたが、それすら彼の美貌を引き立てている。一瞬で、魅了されてしまった。おそらく俺は彼に今この場で死んで見せろといわれたら、なんのためらいもなく自ら命を絶っていただろう。それほどまでに、絶対的な存在に思えた。
しかし彼が俺に言ったのは、死ねとかそんな類の言葉ではなく、もっと自分の傍によるようにという言葉だった。霞掛かってはいない、金色に輝く方へ俺は脚を向ける。彼がこちらに手を伸ばしていたので、俺も伸ばした。手に触れる。常人よりも、はるかに冷たいと感じた。
「・・・?」
彼の手に気をとられていると、自分の胸に違和感を感じる。不思議に思って見ると、そこにはなにか矢のようなものが俺の胸に突き刺さっていた。矢自体はぼんやりとしか見えないが、それを持っている男の手は、やけにはっきりと見える。そんなことを思っていると、口から血を吐いたのがわかった。彼の美しい顔が近づいてきて、俺の口から垂れている血を舐める。その舌の感触を感じながら、俺は意識を失った。
目を覚ますと、知らないベッドに寝かされていた。周りの景色から、自分がホテルの一室にいるのだということがわかる。しかも、ずいぶんと金のかかりそうな部屋だ。
どうやら熱があるようで、頭がぼんやりとしている。あの矢に刺されたときの傷のせいだろうか。そう思って、胸に手をやる。ズボンははいていたが、服は着ていなかった。そしてなぜか、刺されたはずの傷跡があとかたもなくなくなっていた。あるとしたら、母に殴られてできた痣ぐらいだ。
どうしてこの部屋に寝かされているのが知りたくて、起き上がりたかったのだが、体がだるくて起き上がれない。この熱は、怪我のせいではないのだろうか。時間の感覚がなくなっていて、自分がどれくらい寝ていたのかもわからない。唯一わかることは、この部屋以外にもまた別の部屋があって、そこに人が一人いるということ。人の気配と、その者のものであろう足音が聞こえる。それは、だんだんとこちらに近づいてきていた。
扉が開く。入ってきたのは、あの時の男だった。目を開けている俺を見て、彼は更にこちらに近づいてくる。
相変わらず、彼だけははっきりと見ることができた。美しい容姿と髪の色。いつまでも見つめていたかった。
「どうだ?スタンド使いになった気分は」
ベッドサイドに腰掛けながら、彼がこちらの顔を覗きこんでいる。熱のせいで汗をかき、額に張り付いている前髪を指先で梳いてくれた。
「スタンド使い?」
聞きなれない言葉に、俺は尋ね返す。
「矢で、胸を射抜かれただろう?あれは人の未知の力を引き出してくれるものだ」
「未知の力・・・」
「そう。ただ、誰もが誰も、そのスタンド能力を手に入れられるわけではない。お前は、選ばれたのだ。そうでなければ、今頃死んでいただろう」
スタンドを見せてごらん、と彼は優しげな声色で言った。しかし、なにをどうしたらいいのかわからず、困惑する。彼を失望させたくはなかった。しかし、できないものはできない。俺が困っていると、彼は小さく笑った。しょうがないな、という感じだった。しかし、失望したような様子はない。
「まだ、精神状態が不安定なんだろう。スタンドというものは、精神力によって大きく左右されるからな。だがそのうち、なにかしらの生命エネルギーのビジョンが見えてくる。自分のスタンドがどんな能力なのかを理解したら、それを極めろ。そして、私の力になって欲しい」
「あなたの力に?」
帝王になるのだと、彼は言った。自分は帝王になるから、それをサポートしてくれる部下が必要なのだと。部下を探すために、今は世界中を回っているらしい。俺の住んでいるアメリカに立ち寄ったのは、ほんの偶然だ。しかし必然でもある。運命はいつも、彼の良いように回っているらしい。
信じられないような思いで、彼の話を聞いた。とてつもなく、スケールの大きな話だ。しかし彼ならば、それも可能ではないかと思える。彼の言葉には、聞く者を納得させるような説得力と凄味があった。そして、そんな彼に力になってくれと言われて、俺は心底から喜んだ。彼のために、生きられるのだ。
一度、言葉を切った彼は、俺の肌に指を這わせる。その冷たい指先は、労わるようにして俺の体の痣の上を何度も撫でた。少しくすぐったいと感じながら、俺は口を開く。
「なんで、俺を矢で刺したんですか?」
彼は考えるように、というよりも、言うか言うまいか悩んだようにしばらく沈黙した。
「・・・お前が私に手を差し出したとき、袖口から殴られたような痣が見えた」
「母にいつも、殴られてたんです」
「それにすぐに気が付いたからだ」
母は俺にセックスを求めるようになってから、俺の顔を殴らなくなった。顔に酷い痣があったら、興醒めだからだろう。その代わり、いつも体のどこかに俺は痣を持っていた。
痣が見えていなかったら、母と同じように俺の血も飲んでいたと彼は言う。
「俺も昔、父親に虐待されていた。だからお前まで、辛い思いをしなくてもいいんじゃないかと、思っただけだ」
自分の下で働かせるつもりで、矢を刺したらしい。それは一か八かの賭けだったはずだ。先ほど、彼自身がスタンド使いには誰もがなれるわけじゃないと言っていたのだから。そして彼は賭けに勝ち、俺は生き残った。
「私はこれからエジプトへ行く。屋敷があるんだ。もうそこには、特に優秀なスタンド使いが私のために集まっている」
お前はどうする、と彼は静かな声で言った。
「お前は私に絶対の忠誠を誓い、私のために生き、そして私のために、死ねるか?」
再度、彼が俺の顔を覗きこむ。はっきりと、俺の瞳に彼の姿が映った。
彼は俺の光だ。そう強く思う。俺の目は、近いうちにほとんど見えなくなるだろうということを確信していた。しかし彼ならきっと、暗闇の中でも俺を導く光となってくれるはずだ。それに初めて彼を見た時すでに、俺の心は彼に捕らわれていた。拒否をする理由なんて、どこにもない。
俺はのろのろと腕を動かして、彼の手を取った。
「あなた様のお心のままに」
身も心も、命さえも、あなた様に捧げましょう。
恭しく彼の指先にキスをする。その冷たさは他のどんな人間の体温よりも俺を安心させた。
END
ジョンガリは元軍人だから、子供の頃から見えなかった、ってことはないんだろうけど・・・ね。
この頃のジョンガリは13歳とか12歳とかそのぐらいのはずです。この時すでにディオを心の支えにしてたってことは、相当悲惨な子供時代があったんだと思い、こんな話に。
この他にもホル・ホースとジョンガリは仲がよかったんじゃないかとか、ホル・ホースの勧めで軍隊に入って、ライフルとかの扱いを修行してる間にディオが死んだんじゃないかとか、いろいろ妄想してます。
6部の時点でホル・ホースがまだ生きてれば、きっと二人はまだ連絡を取り合ってたと思います。
で、プッチとはエジプトにいたときからの知り合い。表面上は普通だけど、実際は仲が悪かったと思います。主にディオをめぐって。
6部2巻で承太郎が徐倫にジョンガリの写真を渡した時、なぜ彼が半裸なのかが物凄く気になる。
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